この日本 誰に渡す 1.豊かな日本 社会には共通の了解事項や、規制が必要。さもないとお互いに騙し合い、傷つけ合い、裏切り合う弱肉強食となりがちである。だからこそ、これまでのいかなる社会でもお互いの了解事項(道徳心又は規則)を大切にしてきた。その了解事項の最大公約数が民族であったり国家であったりする。 自然と共に生きる民族の知恵を生活文化と呼び、その文化を伝承することを青少年の健全育成というのである。 昭和22年4月に小学校に入学した私は、戦後の日本と共に成長した。何もなくて衣食住にもこと欠いた昭和20年代、所得倍増に勤しんだ30年代。東京オリンピックに歓喜し、世界の仲間入りを果した40年代は、…