「高度な環境制御(温度・湿度、CO2濃度、光量など)を行うことにより、野菜等の周年・計画生産が可能な施設園芸農業の一形態」のこと。植物工場は(1)温室等で太陽光の利用を基本とし、人工光による補光や夏季の高温抑制技術等を用いて栽培する「太陽光利用型(補光も含む)」、(2)閉鎖環境で太陽光を用いずに栽培する「完全人工光型」の二つのタイプに大きく分類される。
以前、ノビテクという植物成長促進剤の話をかきましたが、今日はその関連で植物工場の話。なにしろ、食料安全保障を考えるうえで大事なことですもんで。 海のない県でのフグ養殖が話題となるなど魚の養殖はかなり普及、スーパーの棚には一年中「養殖キノコ」が並ぶのが当たり前になってきました。水産物や菌類の管理栽培が私たちの生活に深く浸透している一方で、植物の工場生産は、つとに普及しているモヤシなどは別としてようやく本格的なスタートラインに立ったばかりのようです。 植物工場とは、屋内で生育環境を人工的に制御しながら植物を栽培するための施設のこと、具体的には、光照射量、温度、湿度、二酸化炭素濃度、養分、水分などを…
ノビテクという成長促進剤があるのだそうです。同じ名前の社員研修会社もありますが、うまいネーミングですね。 2023年にパナソニックHDが東北大学の助教を迎え入れて開発した薬で、今や悪者になっているCO2と水を原料にして、植物の成長を促進させるものだそうです。 その仕組は、葉緑体の起源であるシアノバクテリアの外膜を遺伝子工学で引き剥がし、その疑似葉緑体(外膜脱離型シアノバクテリア)からなる光合成工場に働いてもらうというものです。これの散布により野菜の収穫量が最大50%向上、しまも免疫力も高めることができるとのことで、2025年の大阪・関西万博でも展示され、2026年度の販売開始を予定しているそう…
日経新聞を読んでいるときは宝探しと言うよりは、目的もなく街歩きや散歩をしているときに近い。特に探しているものがあるわけではないけど、どこかで聞いたことや見たことがある情報に再会できるときや、その情報に確からしさが付加されるときがある。その瞬間に、情報の深さや広さが広がるのだ。情報の街歩き、これもまた日経新聞を読むことの楽しみの1つだ。 9面:Deep Insight:起業家デル氏、しぶとく40年 記事抜粋) はねいぬ思考・考察) 13面:三井物産が植物工場 サウジでイタリア企業に出資 記事抜粋) はねいぬ思考・考察) 9面:Deep Insight:起業家デル氏、しぶとく40年 AIが身近にな…
日本の植物工場は技術的には世界トップレベルにありますが、日経新聞が報じたように、多くの工場が**「赤字」**から抜け出せず、レタス価格は一般品の2倍にも達しています。 一方、食料安全保障の観点からも、気候変動による生産不安定化への対策としても、植物工場は未来の農業の核となる技術です。実際、高市首相の肝いり政策で、その重要性を強調します。 首相肝いり「植物工場」投資加速へ 高コストが課題 / 日本農業新聞 なぜ、これほど重要な未来産業が、技術的には成功しているのに、ビジネスとして立ち行かないのか? その答えは、「植物工場」という一つの産業を超えた、日本全体の構造的な問題にあります。 「日本の技術…
昨日、高市早苗新総理のYouTubeチャンネルを観ました。食料自給率アップに関しての動画です。 https://youtu.be/bzrxl3akjtw?si=nE1s5YvunKF6u2oI 強い日本にするために、食料自給率を上げるのは当然です。島国ですから、何かあれば、食べ物がなくなってしまう。 高市総理の食料自給率アップ策は、なんと工場農業でした😨 天候に左右されないけれど、初期建築費用が莫大で、電気代も莫大。 栽培作物に、イチゴとレタスの文字を見て、目眩がしそうでした😨 日持ちしないし、どーなんだろ。農業の専門家の意見を聞きたいと真剣に考えました。 私が考える食料自給率アップとは、ロシ…
こちらは環境システム科が誇る特注の水耕栽培装置。 小さいながら2段式です。上段はレタス、下段は小松菜ではないでしょうか。 小松菜の葉が黒く見える理由は昨日ご紹介しました。覚えていますか? このように光の色、つまり波長から養液の濃度まで自由にコントロールできます。 これって当たり前のことですが、普通の農業高校では生徒が自由にさわることはできません。 なぜならここは畑。勝手にさわって学校の生産物の収量が減るなどの問題がおきたら 大問題になるからです。ところが環境システム科は違います。 実は環境システム科が育てるのは、新しい技術に恐れることなく挑戦できる人材。 そのためには装置を自由に触って、失敗し…
ここは環境システム科の施設園芸実験室。 実験室の角の小部屋に栽培用の実験室があります。 久しぶりに中を覗いてみたら、ご覧のようにイチゴの苗が植えられていました。 あやしげな紫色の光で充満した部屋ですが、これには理由があります。 植物は太陽光の中の特に赤と青の光を吸収して光合成に利用します。 そのため波長660nm付近の赤と450nm付近の青のLEDを照射して栽培します。 ふたつの色をまぜると紫。だからこんな不思議な光に包まれているのです。 ではなぜイチゴの葉は紫色に輝いていないのでしょうか。 それは吸収しているから。すべての光を飲み込むブラックホールのように イチゴは赤と青の光を反射させること…
天候に左右されず、農薬を使わずに、いつでも清潔で新鮮な野菜が食卓に届く。「植物工場」は、そんな未来の農業の姿として大きな期待を集めています。今回は、秋田から鹿児島まで全国5ヵ所に国内最大級の植物工場を展開する、株式会社バイテックベジタブルファクトリーの決算を分析します。エレクトロニクス商社レスターグループが手掛けるこの先進的事業は、しかし、その裏側で巨額の赤字という厳しい現実に直面しています。その財務内容から、植物工場ビジネスの課題と可能性に迫ります。 【決算ハイライト(第10期)】資産合計: 3,383百万円 (約33.8億円)負債合計: 1,779百万円 (約17.8億円)純資産合計: 1…
気候変動による異常気象の頻発、世界的な人口増加、地政学リスクの高まり。私たちの食卓を支える「食」を取り巻く環境は、かつてないほど不確実性を増しています。こうした中、未来の食料生産システムとして大きな注目を集めているのが、天候や場所に左右されず、年間を通じて計画的に作物を生産できる「植物工場」です。しかし、その理想とは裏腹に、高い初期投資やエネルギーコストが壁となり、事業として軌道に乗せることは決して容易ではありません。 今回は、この困難な植物工場ビジネスにおいて、単なる生産に留まらず、技術開発、流通、人材育成、事業開発までを統合的に手掛けるアグリテックのパイオニア、株式会社ファームシップの決算…
1914年(大正3年)創業という110年以上の長大な歴史を誇る、名古屋の総合物流企業・丸太運輸株式会社の第81期(2024年12月期)の決算公告が、2025年2月26日に掲載されましたので、その概要と事業の状況をピックアップします。 20241231_81_丸太運輸決算 第81期 決算のポイント(単位:百万円)資産合計: 16,399百万円 (約164.0億円)負債合計: 9,102百万円 (約91.0億円)純資産合計: 7,297百万円 (約73.0億円)当期純利益: 624百万円 (約6.2億円) 今回の決算では、年商201億円に対し、当期純利益として6.2億円という非常に高い収益を計上し…