人間関係が少し不器用な主人公を応援したい。派手な恋愛より、相手に気持ちが届くまでの時間をじっくり読みたい。そんな気分のときに合いやすいのが、椎名軽穂さんの『君に届け』です。集英社のマーガレットコミックスとして刊行された、全30巻の学園青春ラブコメです。 人付き合いのもどかしさを描く作品 主人公の黒沼爽子は、まじめで優しい人物ですが、周囲から誤解されやすい存在です。悪気がないのに距離を置かれたり、伝えたいことがうまく伝わらなかったりする姿には、人付き合いの難しさがにじみます。だからこそ、爽子が少しずつ言葉を届けていく場面が印象に残ります。 強く変わるより、少しずつ前に進む この作品の良さは、主人…