日本大学藝術学部の正門口だ。昆虫の頭のようなサテライト展示館が正面に突出している。左手がフリー入構口だ。右手を行けば守衛所があり、正式な入構手続きができる。どちらを行っても、中で一緒になれる。 昆虫の胴体のように、すぐ背後にそびえるのが西棟である。 遅れてしまったが、ようやく打合せを済ませた。『江古田文学』主催の夏期文章講座、と申せばもっともらしそうで気恥しいが、若者たちに聴いてもらう私の文学雑談の会についての打合せである。 文筆を志す若者たちに、ごく入門編的な心構えや準備についてお喋りするわけだ。しかも私はその道の成功者ではない。売れっ子にも有名人にもなった経験はない。ただ長いことこの道およ…