はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と九十七 「スベテ ジンルイノ セイ?」 プクプクと、プクプクと、ある思いが膨らんでくる。 ひょっとしたら、大地震と、巨大隕石の地球激突と、極悪ウイルスと、という、この星屈指の最強disaster(災害)トリオ以外は、全て、人類のせいなのかもしれない。 その、膨れ上がる思いを、そのままAくんにぶつけてみる。 「権力者に限ったことではなくて、人類のせい、なのではないですか」 「人類の、せい?」 「考えてみてくださいよ。仮に人類が、この星に誕生していなかったとしたら」 「僕たちが、いなかったとしたら?」 「おそらく、今、そこかしこでブチュブチュと湧き起こって…