月影のいたらぬ里は なけれども ながむる人の こころにぞすむ (法然房源空上人) 昨夜、慈雲寺の縁側から、「満月写経の会」においで下さった方々と一緒に、美しい中秋の名月を眺めることができました。月の光が境内をすっぽりと包んでいるようでした。 冒頭にあげた和歌は、法然房源空上人(法然上人)のものです。阿弥陀仏の慈悲を月の光に譬えておいでになります。 月光(阿弥陀仏のお慈悲)は、全世界をくまなく照らしているのですが、私たちは窓も開けずに暗い部屋に籠っていたり、下を向いて歩いていて、月光に包まれていいることに気が付かないまか、「暗い、苦しい・・・」と悩んでいるのです。 しかし、阿弥陀仏が、なぜ仏にな…