小説家。 東京都出身。2000年、『夏の塩』でデビュー。以来、榎田尤利名義で「魚住くん」シリーズ、「交渉人」シリーズをはじめとするボーイズラブ作品を多数発表。榎田ユウリ名義では、2007年発表「宮廷神官物語」シリーズ、「カブキブ!」などのライトノベル、2009年発表「妖蒅庵夜話」シリーズなどのホラー作品と、多岐にわたり活躍中。 ボーイズラブでは20歳過ぎの男同士の恋愛を、ライトノベルではファンタジー作品を主に描く。
『猫とメガネ 蔦屋敷の不可解な遺言』 榎田 ユウリ ジャケットで選ぶような場合だったらまず手に取らない作品…主人公は超合理主義なヤサ男。それに相対するのはこれまた超論理思考の准教授。極端な話、似たもの同士を中心に展開される下宿屋のハートフルストーリー性格のまったく違う2人というのはよくある話だが、近しい思考の持ち主が互いを罵倒し合うのは聞いていて「目糞鼻糞を笑う」に変わりはないwこの手の主人公や準キャラに対して嫌悪感を抱きそうだが、そうならないのは共に自分の弱さや脆さを知っている、あるいは受け入れている、あるいはそのように心境の変化にたいしてすらもきちんと思考できることだからかもしれない。まあ…
科学の進歩によりヒトとほんの少し違うDNAを持つ人が発見され妖人と名付けられた、という設定でその妖人の事件を扱うシリーズ。ラノベで人気の作者さんですが、角川ホラー文庫から出ています。 初頭の言葉がこの物語の核を語っています。 「かつて私はあなたの一部だった。小さな小さなたまごとして、あなたの中に存在していた。私は完全にあなたに依存しており、私とあなたは分かちがたいものだった。(中略) けれど、その奇跡がどうしようもない絶望に感じられてしまうのだ。」 娘と同居する母親は、父親が早くに死んで足が不自由。娘に対し、自分を優先するのを当たり前だと思っている。 もう一人の娘の親は、厳しいしつけを娘のため…
榎田ユウリさんは、BLやライトノベルの作家さんだそうです。読後、久しぶりに清々しい読後感を味わいました。 しいて言うなら、これに似た爽やかさ。 books.bunshun.jp こちらは青春スポーツ小説です。武士(宮本武蔵)に憧れる剣道少女が出てきます。 さて、『武士とジェントルマン』。 www.kadokawa.co.jp イギリス人アンソニーが恩師の勧めで日本に来て、滞在したのは「武士の家」。「現代武士」という設定には無理がありそうなのに、読んでみると意外とすっと受け入れられます。 本の説明には「ラブロマンス」とありますし、表紙や挿絵も萩尾望都先生と、いかにもラブでロマンスな体を装っていま…
金曜の夜、ちょっと好きな曲を聴いていたい一選。 週末の方も多いのではないでしょうか。だから、私も週末気分。 こんな曲を聴いて、安らかに眠る。 では、良い週末をお過ごしください。 www.youtube.com どの作品か忘れてしまったのですが、榎田ユウリ著「死神シリーズ」でこの曲がハイライトシーンに描写されていて、今でも印象に残っています。作品名はたしか「ところで死神は何処から来たのでしょう?」だったかな、と。そんな記憶が曖昧になるところも、あのシリーズの良い意味の醍醐味だったかな、と。余談でした。 お読み頂き、ありがとうございます。 ランキング参加中洋楽
猫とメガネ 蔦屋敷の不可解な遺言 (文春文庫) 作者:榎田 ユウリ 文藝春秋 Amazon 妻から離婚を切り出され家も追い出された主人公が拾った猫と一緒に面識のない叔母の遺産の シェアハウスに転がり込み訳あり住民たちとの交流の中で自分を見つめ直す もう一人の主役級似た者同士の理屈屋メガネ男子との罵り合いという名のじゃれ合いと猫が幸せならそれで良いかな結末 特養は終の棲家 義母が無事特養に入所した 半年くらいの待機は覚悟していたから大変スムーズでラッキーなことだったと思う それとも今は以前ほど待機期間が長くなくなってきているのだろうか? いくつか入所申請した中でも一番きちんとしている所な気がする…
www.youtube.com 本谷有希子さんってどっかで拝見したことあるお名前だなぁと思ったら、劇作家の方ですよね。「幸せ最高ありがとうマジで!」を観た記憶が・・・ 文藝 2021年秋季号 河出書房新社 Amazon エラー 作者:山下紘加 河出書房新社 Amazon Phantom (文春e-book) 作者:羽田 圭介 文藝春秋 Amazon 武士とジェントルマン (角川書店単行本) 作者:榎田 ユウリ KADOKAWA Amazon あなたにオススメの 作者:本谷有希子 講談社 Amazon