生命哲学としてのドゥルーズ 10年ほど前、震災とそれに続く原発事故を遠くから経験した頃に、私はドゥルーズの哲学に出会った。ドゥルーズの哲学には、その時の私が必要としていたもの、すなわち生物・生命体である自分や家族がこの不確かな世界で生きていくことについての肯定があった。 それを私に教えてくれた本のうち一冊が、檜垣立哉『ドゥル-ズ 解けない問いを生きる』(NHK出版→現在はちくま学芸文庫)だった。 ドゥルーズ (ちくま学芸文庫) 作者:立哉, 檜垣 筑摩書房 Amazon ドゥルーズの哲学には様々な側面があるが、檜垣立哉のこの本は生命哲学としてのドゥルーズに注目している。 ドゥルーズの哲学にとっ…