『#月給四十円』<2022年11月23日(水)> 勤労感謝の日に『天風録(221123中國新聞)』は賃金を思う▲世にも珍しい墓碑、「月給四十円」。北区の大龍寺に眠る正岡子規▲明治30年代、高給取りになることを前々から妄想していたのか、「意外にも事実となりて現れたり。もって満足すべきなり」と日記に記した▲文明開化や富国策で何もかもが右肩上がりだった明治日本。子規の月給も7年間で3倍近くに増えた。墓碑に記す大台に乗った年は「物価騰貴のため社員すべて増したるなり」。まさに坂の上の雲を目指す時代だった▲翻って今の世。国の統計によると、実質賃金は6カ月連続でマイナスとなった。資源高や円安で進む物価の上昇…