作用 は、ラグランジアン を用いてと表される。実は、この変分 が 0 になるようなラグランジアンにはある程度の任意性がある。これまでによく考えてきたような運動エネルギーとポテンシャルの差で表されるラグランジアンを として、というのを考えてみよう。 というのは、座標と時間を変数に持つ任意の関数である。こうすると、作用の変分はとなり、第一項は当然 0 になるし、積分の外にでた に関する項は、端点条件から なので、これもまた 0 になる。よって、このような の一階微分がラグランジアンに加えられても、結局は同じラグランジアンと言ってしまっていいのである。 今回はこのような性質を用いて、ハミルトニアンの…