●歌は、「むし衾なごやが下に伏せれども妹とし寝ねば肌し寒しも」である。 万葉の森船岡山万葉歌碑(86)(藤原大夫) ●歌碑は、東近江市糠塚町 万葉の森船岡山(86)である。 ●歌をみていこう。 ◆蒸被 奈胡也我下丹 雖臥 与妹下宿者 肌之寒霜 (藤原大夫 巻四 五二四) ≪書き下し≫むし衾なごやが下に伏せれども妹とし寝ねば肌し寒しも (訳)むしで作ったふかふかと暖かい夜着にくるまって横になっているけれども、あなたと一緒に寝ているわけではないから、肌寒くて仕方がない。(伊藤 博 著 「万葉集 一」 角川ソフィア文庫より) (注)むし【苧/枲/苧麻】:イラクサ科の多年草。原野にみられ、高さ1~2メ…