伊藤公一朗『データ分析の力 因果関係に迫る思考法』(10) 今回は、第5章 「複数期間のデータ」を生かすパネルデータ分析(p.178~)である。 パネルデータとは、次のようなデータである。 パネルデータとは同一の対象を継続的に観察し記録したデータのことを指す。これは例えば,複数の個人に家計簿を継続して記録してもらい、それを集計したデータであるとか、上場企業が企業業務内容を有価証券報告書として毎年, 財務省に提出するデータを同一企業ごとにまとめたデータであるとか、あるいは多数の同一の労働者の勤務情報や賃金情報を毎月記録したデータなどのことをパネルデータという。(北村*1) このようなパネルデータ…