1980年代,あらゆる電化製品にマイクロコンピュータが搭載された。炊飯器にまで搭載され,火加減のコントロールが細かくできるようになった。電子化が困難と言われたクルマのエンジン制御用にもマイコンが搭載されるようになり,その後は排気ガス規制のために必須の要素となった。 当時,半導体の生産は欧米が中心。これに日本は半導体メモリーの高密度化による大容量化で一大半導体産業拠点となった。日本にとってまさに「半導体は産業の米」と言われた時代である。 その後,この大容量メモリーの生産は,台湾,韓国,中国からインドなどの人件費の安い地域へと中心が移った。あらゆる機器に半導体が使われる背景には,その低価格化が寄与…