ふと夜中に目覚めて本棚を覗いてしまった。魔が差したんだ、きっと。そうしたら中島らもの「水に似た感情」(文庫本2000年刊)が目に入ってしまった。「おおっ!」と思った僕は早速それを手に取り、寝床に戻った。何年振りだろう。確か発病する前に読んだはずだ。今読むとどう感じるだろう。と思いながらパラパラページをめくった。途中で何となく怖くなってそっと本を置いた。 読んでも大丈夫かな、俺。というのが頭をよぎったのだ。主人公モンクが躁鬱病だからだ。 この本でモンクは2回バリを訪れる。その1回目がもう躁状態真っ盛りで大変なことになっているのだが、そこを読むのが怖い。次にどどーんと鬱状態になるのだがそこも読みた…