1936年のクーデター未遂事件「二・二六事件」からことしは88年。別の記事に書きましたが、一部の若い軍人が部下を私兵化して起こした独善的な反乱であるこの事件には、今日的な教訓も少なくないと思います。 非常勤講師を務めた大学の授業では履修生たちに、社会との関わりについて考えを深めるために、ニュースの現場に足を運んでみることを奨めました。二・二六事件をめぐって、わたし自身が訪ねたことがある現場や関係地を、東京都内を中心にまとめました。若い世代の方に、参考にしてもらえればうれしいです。 ▽高橋是清蔵相の殺害現場 高橋是清は大正から昭和初期にかけて首相、蔵相を務めた金融界の重鎮であり、重臣の一人。自宅…