氷山モデル

「なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか」枝廣淳子・小田理一郎2007年3月29日東洋経済新聞社 図書館の棚で目に入ったので借りてみた。 タイトルにはなっていないけれども「システム思考のススメ」みたいな本。 私がシステム思考に最初に触れたのは、 ドネラ・H・メドウズさんの「世界はシステムで動く」（2015年1月 英治出版）。訳者が枝廣さんだった。昔の読書メモをみると、なんで借りたかわすれた、と書いているのだが、たくさんメモを書き残している。とても良い本だと思った。 その時に、世のなかで起きていることのダイナミクスを、「インフロー → ストック → アウトフロー」、という実にシンプルに表現され…

問題解決のコツ 問題解決が上手く進まないと思う時はありませんか？そんな時は、問題発生の背景が捉え切れていないかもしれません。そうした時の参考になりそうなポイントを書いてみました。 お時間があったらお付き合いください。 目次 1.問題の定義 2.問題発生の背景 3.トゥールミンモデルと氷山モデル 4.まとめ こんな記事も書いています。 www.my-manekineko.net www.my-manekineko.net 1.問題の定義 始めに、問題の定義を確認しておきましょう。 問題とは、「あるべき姿」と「現状」のギャップ（差） をいいます。 ①あるべき姿は、将来の姿や計画などです。②現状は、…

PSYCHO-PASSと言うアニメをご存知でしょうか？100年後の東京が舞台となっています。そこでは、シビュラシステムと言われるものが世界をコントロールしています。人間一人一人の精神状態や適正、能力、嗜好まで数値化し、それぞれにあった職業選択や欲求実現の仕方を提示するものです。驚くべき世界観です。でも、将来はそれに近い世界が誕生するかもしれません。話が大きく脱線しました。(^_^;) 今日はアセスメントと管理職の選び方についてです。 www.youtube.com 職務適正が分かる時代 氷山モデル 昇進昇格審査で利用されるアセスメント でも、1番有効なのは一緒に働いた人の声 職務適正が分かる時…

昨日は名古屋市内のエスカレーターを事例に 氷山モデルについてお伝えしました。 今日は私のジムの事例を伝えたいと思います。 おかげさまでご利用者様も増え稼働率が あがってきました。 そうなるとある問題が顕著になってきました。 それは土足で使用するなどの不適切な利用、 後片付けや汚れなど次の利用者様が 不快に思うかもしれない行為です。 利用者のほとんどはトレーナーさんで 何度もうちを利用してくれています。 そこで私が今行っていることは トレーナーさん同士の交流の場を設けることです。 普段はジムを利用するだけなので お互い交わることはありません。 そこでトレーナーさん同士で 交流する機会を増やすこと…

自分の中の正義がでるなあ…？ ということはある。 というか、 あ、そう思われてるのか！ 私自身はこういう考えを持ってるんだけど！ そう聞かれずとも決めつけられるか〜 というようなそう言う場面で、 自己防衛的になのか 口がよく回る時がある。 というような 客観的に見られる際の視点と 自身の中での思いは やはり、 言わないと伝わらない。 言わないとわからないんですよー。 ということを身に沁みて感じますね。 いやこの言葉大っ嫌いだったんですけどね。 結局そうだよな、と思います。 あとそれぞれが自分の見方に 正義を持っているので 主観と客観的事実を分けて 話し合いをするって本当に大切だなと感じました。…

【連続投稿26日目 1666投稿目】 【作成日時：8/13 22:48～23:46、58分】 「メンタルモデル」という言葉を聞いたことがあるでしょうか？ 限定された分野でしか用いられていないものではなさそうなので、定義も言葉を扱う人・著書によって異なるでしょう。 組織開発に関する著書『学習する組織』では、 メンタル・モデルとは、頭の中にある現実を模したモデルであり、思考の前提や枠組みとなるものです。効率的な思考や行動を可能にする反面、バイアスや思い込みを生み出します。 とあります。 海の中に氷山がある様子にたとえた「氷山モデル」という考え方があります。 海面に現れている「できごと」の部分は認識…

コンシャス・ユー〜自らの物語の主人公になる〜 翻訳出版記念・特別ワークショップ参加レポート③（全四回の第３回） 年内翻訳出版予定の『Conscious You: Become the Hero of Your Own Story』Nadjeschda Taranczewski（ナーディア）著https://consciousyou202407-08online.peatix.com/view のナーディアさんご本人も参加されての、出版記念特別ワークショップ（オンライン）の参加レポート第３回です。 【今回 トランスフォーメショナルマップ（第３章）】 プログラムの概要と構成 プログラムは前半と後半…

コンシャス・ユー〜自らの物語の主人公になる〜 翻訳出版記念・特別ワークショップ参加レポート①（全四回の第一回） 年内翻訳出版予定の『Conscious You: Become the Hero of Your Own Story』 Nadjeschda Taranczewski（ナーディア）著 のナーディアさんご本人も参加されての、出版記念特別ワークショップ（オンライン）の参加レポート第一回です。 まず初めにワークショップ、著者、書籍などについて簡単に紹介します。 【全体構成】 【主催】 場とつながりラボhome's vi (ティール組織ラボ) 代表理事 嘉村賢州さん 【著者本人登壇：通訳つき…

昨日は問題ごとを見る時にイメージする 氷山モデルについてお伝えしました。 氷山モデルとは この形を氷山に見立ててイメージします。 なぜ氷山なのか 水面からでている氷山は見えている部分です。 何か問題が起きている。例えば社内で ハラスメントが起きている。 その上司がハラスメントを起こしている。 見えている部分です。 なのでその上司に辞めてもらう。 （極端な例として言ってます。） その会社でハラスメントはなくなった。 と思ったらまた別の上司がハラスメントを 起こすようになった。 つまり、見えている部分（この場合は上司）を スパンッと切ってなくしたとしても 氷山はまた浮き上がってくるということです。…

しばらくお伝えしている 「お金を払いたくなる満足とそうでない満足」 昨日は少し細かくどんな内容だったかを 説明しました。 そして私たちコンサル側が相談者に質問する際に 意識することが「氷山モデル」です。 「できごと」何が起こったのか？ ーーーーーーーーーーーーー→水面 「パターン」どんなパターンなのか？繰り返し起こっていることが何か？ ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 「構造」どのようなしくみになっているのか？どんなメカニズムになっているのか？ ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 「メンタルモデル」どんな思い込みがあるのか？何がそうさせているのか？ このように表すことができ 「できごと」は下の「パターン」が…

Kelly M, Power L, Lee A, Boudreault N, Ali M, Hubinette M. The tip of the iceberg: Generalism in undergraduate medical education, a systems thinking analysis. Med Educ. 2024 Jun 15. Epub ahead of print. 背景：世界的にジェネラリストの医師が不足しており、健康の公平性とケアへのアクセスに影響を及ぼしている。医学部が社会的説明責任を果たすための重要な方法は、ジェネラリズムのキャリアに興味を持つ学生を…

今回はD.A.ノーマン氏の「誰のためのデザイン？」を要約していきます。認知科学者によるデザイン原論をまとめた当該分野の古典的な本です。本書を起点としてプロダクトデザイン/インダストリアルデザイン・デザイン思考などが大きく発展したとされており、サービス・ソフトウェアプロダクト主流の21世紀のビジネス潮流を捉えるには不可欠の概念が散りばめられています。前編の今回は第一章～第四章を取り扱い、精神病理学・心理学などの理論にも言及しながら「人間中心設計の考え方」・「デザインの善し悪しに大きく左右する脳内知識と外界情報の結合プロセス」・「デザインのカギを握る制約・発見可能性・フィードバックの作用」について…

先週は問題の本質を捉えるために 大切な考え方でもある「氷山モデル」について お伝えしていました。 氷山モデルは海面上に見えている 「できごと」を生み出すのは海面下にある 「パターン」「構造」「メンタルモデル」 であることを表しています。 ずっと「構造」について言ってましたが その下にある「メンタルモデル」について 触れたいと思います。 メンタルモデルとは私たちの心の奥底に根ざした前提 一般理論、思い込み、価値観とかバイアスなんて言いますね。 「構造」ができごとを生み出すと言ってましたが その下にある「メンタルモデル」こそが構造を生み出し 「パターン」となり顕在化する「できごと」になります。 メ…

ずっと「氷山モデル」の話を お伝えしていますね。 昨日は腰の痛みとその対処法を 氷山モデルでお伝えしました。 私のサービスで言うと ダイエットサポートが構造の変化に 取り組むサービスになります。 ダイエットってほんといろいろな手法があります。 私はけっこう王道なのですが 極端なものでいうと「脂肪吸引」が思い浮かびます。 最近どこかのクリニックで 事故があったのが話題ですが 「脂肪吸引」は氷山の見えている部分を 対処している形になります。 費用はかなりかかると思うのですが 手っ取り早く分かりやすい。 （それ相応のリスクもあります。） 私は「痩せやすい体にする」という 構造にアプローチする王道ダイ…

昨日は「氷山モデル」の構造の部分を 取り扱うという話をしました。 もう少し分かりやすい例をあげると 例えば「腰が痛い」時 手っ取り早い対応としては 近くの安いもみほぐし屋さんで マッサージを受けてなんとなく 体が軽くなったという体験ありますよね。 しかし、翌日にはやっぱり腰が痛いとなる。 腰が痛い→腰をマッサージするというのは 氷山の見えている部分を対処することになります。 構造に対処するというのは 骨盤の歪みだったりとか肩甲骨の可動域とか まさに人間の体の構造に触れることになります。 当然そういった治療院はもみほぐしよりは 少し高めですし何度も通って構造を変えていく必要があります。 そうなん…