江戸川乱歩賞は、社団法人日本推理作家協会が主催し、講談社・フジテレビが後援する探偵小説を奨励するために制定された文学賞。 1954年、江戸川乱歩の寄付を基金として設立され、新人作家の登竜門として、推理小説の賞としては、もっとも有名。 受賞者は第二作発表の場も含め、講談社の強いバックアップによって育成されていくという慣行があるため、のちのち活躍していく作家の率が非常に高いとされる。
文学賞
死刑制度について考えさせられる 13階段 過去の江戸川乱歩賞受賞作品をたどってみるのも自分の読書本選定の一つの手段になっています。 もともと江戸川乱歩が大好きということにも影響していると言えるでしょうかね。 この作品は 第47回の江戸川乱歩賞受賞作品です。 死刑制度について深く考えさせられる内容になっており、じっくりと読むことができました。 死刑制度という言葉は時々ニュースなどでも耳にすることがあり、その都度問題意識を再燃させるものですが、正直今まであまり深く考えることができていませんでした。 このお話の中では死刑執行までについての生々しい記載があるため、死刑制度について深く考えてみたい方にも…
本の紹介 『 老虎残夢 』 桃野雑派 舞台は、中国、南宋の時代。少女だった蒼紫苑(そうしおん)は、わけあって武侠の師父・梁泰隆(りょうたいりゅう)に育てられ、武道の達人となる。少女が成長し、師父からついに奥義を継承するときが来たと告げられたとき、師父は弟子の蒼紫苑ではなく、外から招くある三人の武侠に奥義を譲ると言う。不満を抱く蒼紫苑は、その三人を渋々迎え入れた。だが、饗応の宴が終わった翌日、湖上の道場にて息絶えた師父が発見される。犯人は、迎えた三人の武侠の誰かであると判断した蒼紫苑は、三人に道場から出ることを禁じるが、まともに闘って勝てる相手ではない。内功(気を操る極意)、外功(外面的な武力)…
【あらすじ&ひとりごと】 佐野広実さんの江戸川乱歩賞受賞作品『わたしが消える』を読みました。 佐野さんの作品は、以前一作品(『誰かがこの町で』)だけ読んだことがあり、テンポが軽快で読みやすくて、ストーリー展開が徐々に膨らんでいって頁が進むおもしろさでした。 序盤は身元不明の認知症患者の謎を追っていく些細なことから始まりますが、ストーリ―が進んでいくにつれて、裏に隠された大きな事件へと繋がっていきます。今回も佐野さんの描くミステリーの厚みに引き込まれました。 軽度認知障碍を宣告された元刑事・藤巻智彦。警察を辞めると同時に妻と離婚し、その後20年間、マンション管理人として勤めている。 別れた妻は3…
1 本作の概要 池井戸潤さんの小説デビュー作だそうです。 江戸川乱歩賞を受賞しています。 ここから輝かしい小説家人生が始まったわけですね。 果つる底なき (講談社文庫) [ 池井戸 潤 ]価格: 858 円楽天で詳細を見る 銀行員を主人公としたサスペンスものですが、初期作ということで後作と比べると一般的な特徴が散見します。 まずは、いわゆるハードボイルド風だということです。 暴力シーンがけっこうありますし、登場人物があっさりと亡くなります。 後年の金融サスペンスものとは、ちょっとちがったエンターテインメント味がついている感じがします。 印象に残ったのは次の2点です。 2 アナフィラキシーショッ…
焦茶色のパステル 新装版 (講談社文庫) 作者:岡嶋二人 講談社 Amazon 「焦茶色のパステル」 岡嶋二人(著) 講談社 あらすじ 岡嶋二人という作家 まとめ こんな人にオススメ こんばんは、ちわぷ〜です! 本日は少し古い作品なのですが、江戸川乱歩賞を受賞した傑作ミステリーをご紹介いたします! 二人組の作家さんが描いている異色の作品です☆ 「焦茶色のパステル」 岡嶋二人(著) 講談社 あらすじ 東北にある競走馬の牧場で、牧場長と競馬評論家、そしてパステルとモンパレットというサラブレッドの母子が銃殺されてしまう。 殺害された競馬評論家の妻、香苗は真実を解き明かそうとするが、次々と怪事件に巻き…
あらすじ:第67回江戸川乱歩賞受賞作! 博士号を持ちながら30歳で北海道警察の警察官となった沢村依理子。 ある日、5年前に未解決となっていた誘拐事件の被害者、島崎陽菜の遺体が発見される。 犯人と思われた男はすでに死亡……まさか共犯者が……?捜査本部が設置されるも、再び未解決のまま解散。 しばらくのち、5年前の誘拐事件の捜査資料が漏洩する。なんと沢村は漏洩犯としての疑いをかけられることに。 果たして沢村の運命は、そして一連の事件の真相とは。 組織に翻弄されながらも正義を追い求める沢村。 警察官として、ひとりの女性として葛藤し成長していくーー。 ー【引用元・楽天ブックス】 books.rakute…
此の世の果ての殺人 作者:荒木あかね 講談社 Amazon まっさらな状態でこの本を読み始めた。 物語の世界で、ぐわんぐわんと頭を揺さぶられる。 いったい、どうなってるのか いったい、どこへ向かうのか、、 ぜひ、ぜひ、なんの予備知識もないままで この本を手に取ってください、、 物語の世界を楽しめること間違いありません。 まだ、読んでない人は、以下書いてることは どうぞ、すっ飛ばしてくださいね。 物語は、2022年末、福岡県太宰府市の自動車学校から始まる。 当たり前の日常の様子が、まったく当たり前ではなかったとわかるのは 読み始めてすぐだ。 実は、翌2023年3月には、地球に小惑星が衝突するとい…
// position - windowHeight){ //スクロール位置が要素の位置を過ぎたとき $(this).addClass('is-active'); //クラス「active」を与える } }); }); // ]]> 今回紹介するのはミステリー小説『此の世の果ての殺実』になります。 第68回江戸川乱歩賞受賞作で、史上最年少の選考委員満場一致作品だそうです。 これは絶対面白い作品に違いないですよね。 私はほんタメというYouTubeで知ったのですが、(本自体は本屋さんで何度も見かけましたよ)ここでの紹介に惹かれるものがあり購入しました。 以下の本の紹介のあらすじにも記載しているの…
こんにちは。本日の読書レビューは、桐野夏生さんの『顔に降りかかる雨』です。この作品は、1993年、第39回 江戸川乱歩賞受賞作!バブル期のオシャレな雰囲気と、カッコいい女性主人公の活躍が印象的でした。この作品の登場で、日本にも、女性のハードボイルド小説が誕生した! と当時、話題になったそうですね。桐野夏生さんは、その後、直木賞作家となり、2015年には紫綬褒章も受賞されていますね。 主人公は探偵の娘、村野ミロ 親友の失踪事件に巻き込まれる 燿子の死体写真が発見される 盗み癖のある燿子の秘書 金髪女の存在 さいごに 主人公は探偵の娘、村野ミロ 主人公は、2年前に夫に先立たれた31歳の女性。大卒で…
今週のお題「やる気が出ないときの◯◯」 おはようございます。やる気が出ないときは、目標を達成している人たちを、自分の眼で見に行くことで、テンションを上げることでしょうか?去る、2022年11月7日(月)に、豊島区内で、栄誉ある2022年度、第68回 江戸川乱歩賞贈呈式が行われ、私も見学に行ってきました! 第68回 江戸川乱歩賞授賞式 はやくも『此の世の果ての殺人』の主題歌が披露! 日本推理作家協会賞 贈呈式 贈呈式に登壇された作家さんたち 贈呈式のあとは西武百貨店《にっこりまっこり》のサムゲタン 第68回 江戸川乱歩賞授賞式 本番中の撮影は、禁止されていたので、会場風景の雰囲気だけ。 『小説現…