再読。たぶん20年ぶり。タイトル通り、影をなくしてしまった(打ち出の小槌みたいなものと交換)男性の話だけど、細部はほぼ忘れていた。その意味で新鮮な読書で、やっぱり面白かった。アーデルベルト・フォン・シャミッソーの作品はこれしか知らないけれど、妙に記憶に残る作家である。薄い文庫だけど、買ったときは360円+税。今は627円(税込み)。時代を感じる。 影をなくした男 (岩波文庫 赤 417-1) 作者:シャミッソー,A. von 岩波書店 Amazon ドイツ語はよく分からないが、原題は「ペーター・シュレミールの不思議な物語」なんだと思う。主人公(ペーターさんだが、名前はなかなか出てこない)が灰色…