いけなみ・しょうたろう(1923-1990) 作家。小説家。 1923年(大正12年)1月25日、東京・浅草生まれ。下谷・西町小学校を卒業後、茅場町の株式仲買店に勤める。戦後、東京都の職員となり、下谷区役所等に勤務。長谷川伸の門下に入り、新国劇の脚本・演出を担当。1960年(昭和35)年、「錯乱」で直木賞受賞。テレビシリーズとなった作品も多い。美食家・映画評論家としても著名である。小説、エッセイ多数。1990年(平成2年)5月3日、急性白血病で急逝。
真田太平記(七)関ヶ原(新潮文庫) 作者:池波正太郎 新潮社 Amazon せっかくながら、柿は食えぬ。腹を病んでいるゆえ。 勇将島津義弘(66)を怒らせ、頼もしい宇喜田秀家に愛想をつかされた石田三成。なので毛利輝元に総大将をお願い。 あー、気になりすぎて本陣離れちゃったのね。 忍びの者が息を休めるときはこの世との別れのとき。 本多忠正、忠勝の長男。 上田城渡す渡さないの真田昌幸。結局渡すことにするけど、これも徳川秀忠軍を引き留める時間稼ぎ。 「角兵衛は昔から狂ってますよ。」ですね。 滝川三九郎、一益の孫。 鈴木右近、囲碁と昼寝の毎日。 小早川秀秋(19)、大谷吉継の病状が思ったよりひどくて西…
徳川軍の攻撃を凌ぎ切った豊臣方は、徳川家康と和議を結ぶ。 しかしそれは、徳川方の謀略の一段階に過ぎなかった。 豊臣方中枢部の動きに幻滅しながらも、真田幸村は自らの生き方を貫こうとする。 兄、真田信之との対面も、幸村の意志を変えることはできなかった。 大坂城の外堀を埋めきった徳川家康は、最後の仕上げにかかる。 大坂夏の陣が始まる。 真田幸村は、自らに従う兵達とともに奮戦し、一度は家康を敗走させる。 しかし、最後には兵力の差が幸村軍の勢いを止めてしまう。 味方の兵達とはぐれた幸村は、愛馬月影とともに、静かに田の中に倒れる。 幸村は、最後まで、自らの戦いを戦い切った。 真田太平記(十一)大坂夏の陣(…
真田太平記(六)家康東下(新潮文庫) 作者:池波正太郎 新潮社 Amazon 天下を治むる人びとは、その日暮らしであってはならぬ。 家康暗殺ばれる。それを逆手に諸大名を攻撃する家康。 鈴木右近、すっかり結婚願望がなくなる。 自分は結婚したくないのに、家来の赤沼瀬兵衛には再婚を進める右近。 慶長5年(1600年)。 前田利長の母芳春院、人質として江戸へ。 秀吉死後、いったん国許に帰ったら?と家康に言われて帰った上杉景勝が音信不通。 不安になって家康手紙送るけど景勝返事なし。 真田幸村34歳。 壺谷又五郎、向井佐平次の本当の。。 直江状、家康59歳、こんな無礼な手紙見たことない。 福島正則40歳、…
4519号 3月4日(月)夜 昨日は、ひな祭り。また、少し暖かくなった。 ひな祭りといえば、蛤(はまぐり)。 なぜであろうか。 蛤に限らず、貝類の旬は春、だから、ということかと思っていたが、人形の東玉によれば、蛤は二枚貝で貝殻は、他の貝殻とは合わない。 夫婦和合の象徴ということか。そういえば、昔、平安の頃か、貝合わせなんという遊びもあった。 ともあれ。 蛤というと池波先生であろう。お好きであった。「その手は桑名の焼き蛤」で有名な、伊勢湾桑名の蛤なども書かれているが、蛤の湯豆腐というのが 「食卓の情景」に登場する。 蛤のつゆで、酒を呑むという。つゆや汁で酒を呑むというのは、違和感があったが、試し…
こんにちは、暖淡堂です。 池波正太郎さんの「真田太平記(十)大坂入城」、面白いです。 真田幸村が、わずかな家臣たちとともに九度山を密かに抜け出して大坂城に入ります。 そこには豊臣方につく武将や浪人たちがたくさん集まっていますが、中心となるべき有力な大将がいません。 幸村は真田家の兵術の真価を世に問うべく、自らに従う兵達のみを率い、大坂城の南に出城「真田丸」を築き、迫りくる家康軍を待ちます。 やがて大坂冬の陣。 緒戦を智謀で勝ち抜く幸村の名は、天下に轟くことになります。 未読の方、オススメです、ぜひどうぞ。 (シリーズ全巻も) 真田太平記(十)大坂入城(新潮文庫) 作者:池波正太郎 新潮社 Am…
真田太平記(五)秀頼誕生(新潮文庫) 作者:池波正太郎 新潮社 Amazon わしの目から見ると、人よりも獣のほうが大分に悧口のようみおもえてならぬわ。 真田昌幸47歳、信幸28歳、幸村27歳。 釜山で苦戦する日本軍。日本で能の稽古する秀吉。 秀吉58歳、秀次26歳。 淀の方、25、6歳で懐妊。 大園遊会。秀吉の瓜売り。家康のアジカ*1売り。昌幸猿使い。 秀頼誕生。 昌幸51歳、信幸31歳、幸村30歳。 秀次、関白の千人斬り。 秀次28歳、謀反の疑いをかけられて高野山で自決。 秀次の正室一の台は山手殿の妹。 慶長元年の大地震。 謹慎解けてないけど、心配で秀吉のもとに駆けつけた加藤清正。熊本城主…
ランキング参加中ライフスタイル ランキング参加中健康 市や県、行政の広報でも文学散歩はよく見られ人気のようです。私自身、作家のゆかりの地を散策するのが好きです。鎌倉の隣りに住んでいますが、鎌倉文士というと、川端康成、芥川龍之介、大佛次郎、里見弴、小林秀雄、中原中也、久生十蘭、澁澤龍彦、、と錚々たる顔ぶれで、引っ越して来た当初は浄智寺の澁澤家の墓にも参りましたし、瑞泉寺の山崎方代の歌碑も見に行きました。夏目漱石の『こころ』で主人公と先生が出会うのも鎌倉の由比ヶ浜ですし、江戸川乱歩の名作長編『孤島の鬼』で海水浴客の中で探偵が殺されるシーンも由比ヶ浜海岸です。 私は文学以上にロックやパンク、ブルース…
4504号 2月13日(火)夜 さて、今日は[資生堂パーラー]銀座本店。 一年ぶり。 池波レシピ、で、ある。 10年以上前だが、NHK文化センターの「池波正太郎と下町歩き」で訪れてもいる。 この時、界隈のことを含めて細かく触れている。こちら↑もご参照されたい。 先生はエッセイでもなん回も書かれている。戦後ももちろん行かれているのだが、最初は戦前。先生が戦争へ行く前の10代の頃。 兜町の株や(証券会社)の小僧をしていて、株で儲け、まあ、それこそ吉原へも通い、遊び歩いていた頃。横浜までタクシーを飛ばし、かの[ホテルニューグランド]まで行ったり。浅草生まれ育ちの先生に銀座はやはり華の場所であった。今…
真田太平記(四)甲賀問答 (新潮文庫) 作者:正太郎, 池波 新潮社 Amazon 笑ってみるのがよいのだ。 山中内匠長俊、御伽衆兼忍。 忍を人間扱いしてくれるのは武田家だけ。 壺谷又五郎のポリシー、忍には熱い血がなくてはならない。人間だもの。 小松殿を暗殺したい真田昌幸。 田子庄左衛門、お江の父馬杉市蔵が命の恩人。今度はお江を助ける。 真田幸村、大谷吉継の娘於利世(おりよ)と祝言。 柳生五郎右衛門、どんな人でもすれちがうときは自分が道をよける。因縁つけられても無言の圧。かっこいー! 興福寺の塔頭((子院)。)(たっちゅう)のひとつ、宝蔵院。 名護屋城址の石垣の様子はハムレットの要塞のよう。b…
真田太平記(三)上田攻め (新潮文庫) 作者:正太郎, 池波 新潮社 Amazon 小心でなくては、大胆にもなれぬものだ。 瘍(よう)ができやすい家康。吹き出物? 今川義元の息子、氏真(うじざね)は蹴鞠の天才。時代がちがったらサッカー選手とかなれたかもしれないね。。 樋口角兵衛、どう見ても15歳じゃないひげ面。 源二郎が気に入った上杉景勝。人質ではなく、出仕という扱いに。しかも領地まで与えた。 四国を平定して関白になった秀吉。関白は天皇を補佐する最高の職名。藤原秀吉になったけど、藤原氏たちからうざがられて、直接天皇から豊臣姓もらい太政大臣に。天皇に代わって天下を治める。 朝日姫、家康とは四度目…
江戸の町では次々と事件が起こり、それを食い止めるための平蔵や火盗改めの苦闘は続きます。 「影法師」火付け盗賊改め方同心木村忠吾は同僚吉田藤七の娘おたかとの婚礼を間近に控えていました。 しかしおとなしく婚礼を待つという忠吾ではなく、結婚すれば岡場所に行くこともできなくなると思いその前にもう一度と品川に向かいます。 ところがその途中である盗賊が忠吾の顔を見て後をつけ始めます。 実は忠吾は「さむらい松五郎」という盗賊と瓜二つだということは以前の話にも出てきましたが、そのさむらい松五郎に裏切られ盗んだ金を独り占めされた盗賊が忠吾を見ていきり立ったのでした。 しかしその途上、忠吾は叔父の中山茂兵衛と出会…
こんにちは! 吉田菊子です。 ほぼ毎週木曜日の夜9:30から、20~30分、朗読をお届けする、zoom白菊朗読会。 前回、4月18日にご参加くださった皆さん、ありがとうございました! 今度は4月25日(木)です。 zoomミーティングに参加するには、 以下の「Launch Meeting - Zoom」と青い文字で書いてあるところをクリックしてください。 ミーティングIDやパスワードの指定をする必要はなく、直接、ご参加いただけます。 (青い文字の下にある【注意事項】も、必ずご確認ください。) Launch Meeting - Zoom ※ 過去の回の青い文字をクリックしても、ご参加できません。…
●鬼平犯科帳 第1シリーズ #25 雨の湯豆腐 浅草寺境内、呉服問屋越後屋伊兵衛が共のものを連れてガマの油売りを見ていた。男が伊兵衛をつけており、立ち止まった伊兵衛のそばに寄ると針で伊兵衛の首元を刺して去って行く。伊兵衛は死んでしまう。偶然居合わせた鬼平は知らせを聞いて伊兵衛の死体に針で刺したような跡があるのを発見する。 伊兵衛を刺した男、時次郎は家へ帰る。仕事に使った針を水で洗い、表向きの仕事である楊枝作りをしつつ、飼っているカラスに生肉の餌を与える。そこへ上松の清五郎がやってくる。彼は時次郎に伊兵衛殺しを依頼しており、成功を受けて半金の50両を持ってきたのだった。清五郎は元締めである赤大黒…
ムー大陸です 前回に引き続き、「必殺シリーズ」の音楽の話です。 前回、音楽を楽しむためにはドラマを見た方がいいとも書きました。 muutairiku.hateblo.jp サウンドトラックですから、当然本編を見るべきなのは言うまでもないことです。今回は「必殺シリーズ」の音楽をより楽しむためにドラマについて書きたいと思います。 ドラマの内容、コンセプトについて前回サラッと説明しました。 金を貰って悪党を殺す殺し屋たちの物語と書きました。大体、殺し屋って金を貰って人を殺すものです。ただ、それって正義の味方じゃありません。いくら殺すのは悪党だって言っても、殺し屋自体が悪党ですから。 はい、そこが核に…
私の家にはテレビがない。だから、テレビで鬼平犯科帳のシリーズが新しく始まっているのか、これからなのか判然としない。だが、故・池波正太郎の「鬼平犯科帳」は全巻読んでいる。 これがなかなか面白い。主人公は火付盗賊改め(現在であれば強硬犯にあたる)の長官、長谷川平蔵だ。これが、従来の時代小説と決定的に違うのは、平蔵は、決してその場で犯人を切らず、十手で捕りおさえるところだ。だから、中には平蔵の、いわば温情にほだされ、間諜になるものも登場する。その他にも旨そうな料理も出てくる。「とり鐵」の軍鶏鍋などはその典型だろう。 池波正太郎は食通でもよく知られている。それが作品の中でも存分に生かされているのだ。 …
この第十五巻は他の巻とは異なり一冊で「特別長編”雲竜剣”」となっています。 初出発表は月刊誌”オール讀物”に七ヵ月に渡り連載されていますので、一編ごとに題名は付けられていますが、長編小説として続いた内容となっています。 火盗改めの与力同心が続けざまに殺害されるという事件から始まり、それの対策で火盗改めの動きが制限されるなか、江戸市中で大規模な押し込み強盗が発生するという危機的状況に堕とされた平蔵たちがかすかな手がかりから探索を進め本丸に迫っていくという非常にスリリングな展開です。 その秘めた謎もなかなか明らかにはされず、その概要が示されるのがようやく最終編になってからというもので、推理小説的要…
あれよあれよという間に桜が散ってしまった。 季節の進みの早さに呆然とすると書けば文学的だが、ただ単に異常気象というだけだ。 最近は諸々の諸事情により休みもゆっくり 出来なかったが久しぶりにポカンと時間が空いた。 天気もいいので、奥さんと二人で清荒神までのんびり歩くことにした。歩くうちに汗ばみ、長袖だと暑いくらいの気温だ。 お寺まで約1キロの参道は人も少なく、のんびりと歩くことができる。このお寺の参拝客は圧倒的にお年寄りが多いのだが、今日はほとんど居ない。参道は坂道になっていて登るのはやはりキツイのかなと思う。 新緑が目に沁みる 参拝を済ませた後は参道沿いのお店にはいり昼食。もはや暑い。 何はと…
こんにちは! 吉田菊子です。 ほぼ毎週木曜日の夜9:30から、20~30分、朗読をお届けする、zoom白菊朗読会。 前回、4月11日にご参加くださった皆さん、ありがとうございました! 今度は4月18日(木)です。 zoomミーティングに参加するには、 以下の「Launch Meeting - Zoom」と青い文字で書いてあるところをクリックしてください。 ミーティングIDやパスワードの指定をする必要はなく、直接、ご参加いただけます。 (青い文字の下にある【注意事項】も、必ずご確認ください。) Launch Meeting - Zoom ※ 過去の回の青い文字をクリックしても、ご参加できません。…
感慨深い 週末、色んな買い物を済ませるには新宿が一番都合が良かったので家族3人で行ってきました。新大久保~新宿まで。家を出る前に2年の息子が「小説が読みたいんだよね」と言い、何が良いかと聞いたら「変な家」が良いと。 変な家 文庫版 作者:雨穴 飛鳥新社 Amazon 先日、映画を観に行ってハマったんだとか。家でもYouTubeで雨穴さんの動画をよく見ています。怖い怖いと言いながら。 www.youtube.com きょうの時点で100ページぐらいまで読んでいたかな?内容も難しそうなのに頑張っています。漢字や分からない単語の意味は、自分やお母さんに聞きながら。 買う前は「こんなに難しいの、買って…
本のこと。 おすすめしたい本がいろいろあります・・・というところからの一冊。初心にかえるよ。原点というものに。と大袈裟にに言うなわたくし。 これ・・・・。この本が、私がエッセイというものを意識し手読み始めるきっかけの一つになった。(あと池波正太郎さんのエッセイも同じ頃に読み始めたと思います)著者、平松洋子さんはフードジャーナリスト、エッセイストで・・・とにかく熱くて濃いエッセイを書かれる印象。語彙力があって、非常にパワフル。エッセイは多く出版されていて、扱う内容が食や食べ物、台所道具なので、わかりやすい・・・「おもたせ暦」はおいしいものを持って行く話。贈り物をする、手土産を持って行く、食べ物を…
4542号 4月9日(火)夜 さて。また、そば。そばシリーズ?。 先日、南稲荷町の[志づや] というところに行ってみたが、私の分類で“趣味そば”に入るところ。 [さかき]はご近所ではないが、遠くもない。 某サイトで評価3.65。評判は、まあよさそう。 “趣味そば”といっているのは、藪や砂場といった在来、老舗系でもなく、その暖簾分けの町のそばや、でもない。手打ち、そば粉にこだわり、等々。そば前などといって、つまみ、酒も店主の趣味が色濃く反映されている。 どこかの名のある“趣味そば”、あるいはちゃんとした和食の修行をされて、開店されているところもあるが、正直、脱サラ?なのか、そばだけはどこかで習っ…
松本大洋の作品はどれも好きで、ほとんどの作品を読んでいる。最近作の「東京ヒゴロ」も最高傑作と言っていいほどの作品だと思う。もっとも、あれもこれも最高傑作と呼べそうだから、ひとつを選ぶのは難しい。 「竹光侍」は松本大洋の初めての時代劇で、いろいろな意味で異色作である。おれの枕元には文庫本版が置いてあって、何かというと、ページを開いて少し読む。一話か二話かを読むと満足する。 竹光侍 (1) (小学館文庫 まC 16) 作者:松本 大洋,永福 一成 小学館 Amazon 主人公は目の吊り上がった浪人者で、剣の達人。金に困って父祖伝来の刀を売り、竹光を差している。無垢で優しく、特に長屋の子供たちとのや…
この巻では正面から大盗賊との対決というものを扱ってはいませんが、やはり様々な方向から盗賊と関わり合っていきます。 「あごひげ三十両」火盗改の与力高田万津之介が酒に酔い大名の家臣と喧嘩という事件を起こしてしまい、平蔵は若年寄堀田摂津守から謹慎を申し渡されます。 そんな時に岸井左馬之助がやってきて、若い頃高杉道場の先輩で、女に身を持ち崩してしまった野崎勘兵衛を見かけたと告げます。 その野崎は老年となり金に困って自らの見事なあごひげを売ろうとしています。 それを能の面に貼り付けようというものでしたが、その代金が三十両。 そしてその買い手が堀田摂津守でした。 ひげも剃ってしまっては面に付けられないとし…
横浜市川島町 pic.twitter.com/UrykTCo4Xj — tak (@tak_) April 11, 2024 昨日までに観測した本鈴木祐斗 の SAKAMOTO DAYS 16 (ジャンプコミックス) https://t.co/EnvjVk3NyH 読んでた人は、一つ前の人と同一人物D2 — tak (@tak_) April 10, 2024 昨日までに観測した本ゆづか正成 の 騎士王の食卓(2) (シリウスKC) https://t.co/ZMbmdyZlvy 読んでた人は、女性 50,60代ぐらい?D29 — tak (@tak_) April 10, 2024 昨日まで…
No.3917(再)【今日の1冊】池波正太郎の傑作「梅安蟻地獄」 おれが中学生の頃に読んでいた池波正太郎「仕掛人・藤枝梅安」全7巻を、改めてKindleで読んでいる。やはり傑作だ。「仕掛人・藤枝梅安」は、池波作品「鬼平犯科帳」「剣客商売」と並び称される傑作シリーズでもある。 品川台町に住む鍼医師・藤枝梅安。表の顔は名医だが、裏では金次第で「世の中に生かしておいては人のためにならぬ奴」を闇から闇へ葬る仕掛人だった。冷酷な仕掛人でありながらも、人間味溢れる梅安と相棒の彦次郎の活躍を痛快に描く。「梅安蟻地獄」は全7巻の2作目だがなかなかいい。金で人を殺す仕掛人なのに、自らの正義感で動くところも魅力だ…