レイチェル・カーソンの「沈黙の春」が出版されて、間もなく60年になろうとしている。鳥の声が失われはしなかったが、音の風景は大きく変わったという。Morrison(2021)らはヨーロッパと北アメリカの鳥類モニタリングデータと鳥のさえずりの録音を元に、過去25年間の20万地点以上の音の風景を合成した。その結果、音の多様度や強度が減少していると推定された。鳥の種によって、ウグイスのようななごむさえずりもあれば、カラスやムクドリのように騒がしい声もある。 自然の音の風景は、人と自然の触れ合いの重要な要素であり、知らないうちに、触れ合いが希薄になっている。 Nature Communications,…