美術批評・美術史 「分割される自己―ロザリンド・クラウスにおける彫刻とヴィデオの諸問題」(『第一回所沢ビエンナーレ美術展 引込線』所沢ビエンナーレ実行委員会、2009年)、「レイバー・ワーク:カール・アンドレにおける制作の概念」(『美術手帖』2009年10月号)、「非在の表象――ゴードン・マッタ=クラークの初期作品群」(『LACワークショップ論文集』第2号、LAC研究会、2008年)ほか
常松洋『大衆消費社会の登場』 - logical cypher scape2は、戦間期アメリカの文化を考えるうえで、そのベースとなる社会構造などについて知れるよい本だったが、文化そのものについては手薄だったので、なんかいい本ないかなーと探しているのだが、それはそれとして、過去に自分が読んだ本から関係しそうなところを分野別にサルベージしてみることにした。 文学 といいつつ、いきなり過去に何も読んでない分野からいくが。 戦間期アメリカ文学というと、フィッツジェラルドやヘミングウェイなどの、失われた世代だろう。 彼らの作品も未読なら、そもそも彼らについてもあまりよく知らない。 パリに滞在していた時期…
It stands to reason that art works are made by art workers, but in this searching account of artistic labor in the 1960s and 1970s, Julia Bryan-Wilson shows us that reason is supplanted by ambivalence and ambiguity as artists grappled with the massive upheavals wrought by feminism, the student movem…
批評家の沢山遼さんによる批評文が掲載された本が完成し、私の手元にも届きました。白くてふっくらしたきれいな本です。新旧とりあわせて作品画像も載せて頂いています。 こういう文字媒体の創造性にも、自分は大いに支えられてきたなと改めて思います。 どこかで会えたら手に取ってみてください。 「歴史・批評・芸術 003」 著者:沢山遼、山本浩貴作家:諏訪未知、渡辺泰子、鈴木涼子、寺田健人 編集校正:小野冬黄 デザイン:小池俊起 翻訳:Christopher Stephens, Pamela Miki Associates 発行:D/C/F/A発売:Yumiko Chiba Associates https:…
「若手批評家育成プロジェクト『歴史・批評・芸術』 トークセッション」@京都府京都文化博物館 別館 日時: 第1部 3.2(Sat) 14:00-15:20 第2部 3.2(Sat) 15:40-17:00参加費:無料(事前予約制) 主催:D/C/F/A 第1部:美術批評から再考するフェミニズム、クィア理論、インターセクショナリティスピーカー:山本浩貴(文化研究者、アーティスト、金沢美術工芸大学講師) 寺田健人(写真作家、美術家) 鈴木涼子(美術家) (モデレーター:千葉由美子)第2部:生きること、つくることの展開可能性スピーカー:沢山遼(美術批評家) 渡辺泰子(美術作家) 諏訪未知(美術家) …
きのうは、急に涼しい。 11時20分に佐倉駅南口に着く。Tさんが階段を下りてきて、ピックアップする。 川村記念美術館の敷地内の、レストランに着く。予約の時間より15分早かった。時間つぶしで隣のショップを冷やかす。良さそうだけど買うまでには至らない。 12時にレストランに入る。カジュアルコースの短いパスタ肉のラグーにする。前菜が充実している。でも、皿に乗るいちいちを、上から順に時計回りで、と説明が終わるのを待つ。「おあずけ」だ。 講演会の開場時間になって、足早に美術館に入る。「ジョセフ・アルバースの授業 色と素材の実験室」展。 沢山遼「ジョセフ・アルバースと形態群の芸術」 13:30から15:3…
今日は暑さがすこーし和らぐ。 昨日はまた歯医者で、ザラザラの被せものがツルツルの金属になった。これにいづれ慣れるってどんだけ鈍感なんだろう。 土曜日、東京造形大のオープンキャンパス内の絵画専攻領域のイベントで、トークショーがあります。登壇者は寺内曜子さん(!!!)と沢山遼さん(!!!)と私。お二人と話せることがとにかく楽しみです。 https://www.zokei.ac.jp/opencampus/
沢山遼「テクスト論的転回――「平面/立体」という呼称」(『美術フォーラム21』第30号、2014年11月)。 〇従来の「絵画/彫刻」から「平面/立体」という呼び方に変わったのは日本独自の傾向である。 〇最初期の使用例は針生一郎と三木多聞をコミッショナーとした1971年の「第10回現代日本美術展」。 〇アメリカ型のミニマリズムと、日本の「もの派」を中心としたミニマリズムが台頭して現れた言葉。 〇60年代以降、絵画と彫刻両方を手掛ける作家が数多く現れ、両者を横断的に展開した。例えば斎藤義重、李禹煥、高松次郎、榎倉康二など。 〇絵画的イメージと彫刻的事物性を互いに干渉しあう「関係」がこの時代に広く共…
西八王子のギャラリーいちょうの木で「山内龍雄展」を見ました。 山内龍雄さんは1950年生まれ。1970年代に独学で絵を描き始め、その後画商の須藤一實さんと共に活動し、2013年にお亡くなりになりました。山内さんの画業を私は全く存じ上げていなかったのですが、東京造形大で同じ授業を担当している沢山遼さんが教えてくださって興味を持って行った次第です。 作品は完全な抽象で、制作者の想念をもとにしているように見えます。非対称なのですが空間はあります。独特なのはその絵のテクスチャで、通常の「描く」「塗る」といった工程が想像できない、けれど人の手を感じるのです。 在廊されていた須藤さんによれば乗せた絵の具を…