1947年、東京に生まれる。ノンフィクションライター。デビュー作は自衛隊に勤めるひとびとを取材した「防人のブルース」。従来の講談的な文体を排したドライな文体が、おもに若い読者の支持を集める。とりわけユーラシア大陸を放浪した旅行記『深夜特急』は、いまでも多くのバックパッカーに影響を与え続けている。さまざまなジャンルの作品を手掛けているが、寄せ集め的なコラム集を除けば、スポーツ関係の著作が目立つ。さらに最近では、小説的な手法を取り入れようとしている。 amazon:沢木耕太郎
はい。 まったく、週末に晴れません。 何も撮れていません。サルベージをしてなんとかつないでおきたい。 Regret PENTAX K-3 MarkⅢ レンズ HD DA10-17mm 焦点距離 10mm ISO1600 SS4.1秒 F3.5 アストロトレーサーType2 2023.01.21 高知県にて 夜明け前。星が消えようとする最後の一枚。 Regretは後悔という意味ですが、「心残り」程度の意味合いで使っています。 右側には、さそり座が、左側に見える明るい星は、夏の大三角の一角ベガですね。 1月の撮影ですが、すでに夏の星が昇ってきています。 この時間帯になると刻々と明るさが増し、設定が…
死の1週間前、父は鼻から入れられていたストマックチューブを自分で抜いてしまった。「そんなことをしちゃ、だめじゃない!」 父は静かな口調で「もういいんだよ」。ところが、以外にもストマックチューブを抜いてしまったことが幸いして、口から食事が出来るようになった。そして、驚くほどの勢いで回復していった。少なくとも、回復しているように見えた。 最後の日、朝食にカボチャの煮物を出した。父はテレビを見ながら、その大きなかたまりを箸でつまむと、まさに「パクッ」というようにひとくちで食べてしまった。 あっ、と思った。喉につかえてしまうのではないか。そして父は、それからしばらくして、ふっと死んだ。 もしかしたら、…
はまってしまった(汗) 韓流ドラマではない。 2月9日から配信がはじまった『沈黙の艦隊』。Amazonプライム会員向け独占配信のドラマである。 『沈黙の艦隊』は、かわぐちかいじ氏原作の漫画で、1988年から1996年までの間、「モーニング」で連載されていた。今から35年も前になる。当時、スケールが大きく、予想を遥かに超えたストーリーの展開に、胸躍らせながら読んでいたことを思い出す。ただ細かなストーリー展開などはもう記憶に残っておらず、最後まで読み終えていたのかという記憶も残っていない。しかし、強烈なインパクトを受けたことは強く印象に残っている。 この漫画が映画化されたのが昨年の9月。ぜひとも劇…
今年も終わりですね。早いものです。 今年も印象的な作品を10冊セレクトします。選択した中での読書順なので順位付けはしていません。 ●天路の旅人著者:沢木耕太郎https://oldstylenewtype.hatenablog.com/entry/2023/02/24/115152 ●火を熾す著者:ジャック・ロンドンhttps://oldstylenewtype.hatenablog.com/entry/2023/03/31/150323 ●キーエンス解剖-最強企業のメカニズム著者:西岡杏https://oldstylenewtype.hatenablog.com/entry/2023/04/…
仕事先の知り合いに、これを読んで感想を聞かせてくれ、と手渡された。 西川一三という男のアジア大陸での体験記である。 1943年25歳の時、 内モンゴル張家口大使館の調査員という肩書で、敵地中国にラマ(チベット)僧として潜入、チベット国(当時)で、敗戦を知ったが、そのまま旅をつづけ、1950年32歳の時、インド滞在中に日本人であることが露見し、日本に強制送還されるまでの7年間の記録である。インド以外はすべて徒歩旅行だ。 勤勉な男である。潜入時、既にモンゴル語には習熟していた。というのも蒙古ラマ僧に成り澄ましていたので、流暢に喋られなければ、命にかかわった。ラサへの道中からはチベット語の勉強を始め…
久しぶりにギーを作った。ギーは、生命の科学アーユルヴェーダで万能オイルと云われる、無塩のバターを煮詰め不純物を取り去った純粋な油。インドやネパール、スリランカなどの国で用いられ、食べたり体に塗ったりなどして使う。 以前インドでパンチャカルマという浄化療法を受けた時、食事も徹底管理され、スチームベジやキチュリというインド風お粥にかかっていたのが出会い。ギーをプラスするだけでコクが出て食感も変わり美味しくなる。 インドでは自炊することも多かったので大瓶を買い、2〜3本持ち帰っていた。それほど大好き。日本でも成城石井などで買えるけれど、お値段がねぇ なので手作りしている。 手軽に手に入るよつば乳業の…
以前、私は書く側における「方法への疲労」というものについて考えたことがあった。明確な方法意識を持って書きつづける書き手には、ある時、その方法に対する疲労感とでもいうべきものが生まれ、そこからの脱出を夢見るようになるのではないか、と。しかし、「方法への疲労」は、書く側ばかりでなく、読む側にもあることなのかもしれなかった。少なくともその時の私は、純然たる「ラピエール=コリンズ・スタイル」で書かれた『愛より気高く』を読んで、軽い疲労感のようなものを覚えてしまったのだ。それは必ずしもテーマがエイズだからというのではないように思えた。(沢木耕太郎『夢ノ町本通り』新潮社、2023) おはようございます。通…
皆さん、こんにちは。 週末に息子の初めての運動会が近所の小学校の体育館で行われました。短い距離のかけっこと、物を親子で探す競技がありまして参加してきました。子供って毎日が全力なんですよね、見習わなければと、夜は息子の成長を祝いワインを飲みすぎた夜でした。 【有名であれ無名であれ】興味深い方々へのインタビューを元にしたルポルタージュ 【有名であれ無名であれ】興味深い方々へのインタビューを元にしたルポルタージュ 作品概要 あらすじ おすすめ あわせて読みたい 著名な登山家の実話「凍」 和食器のお店~13-Tableware 沢木耕太郎ノンフィクションII 有名であれ 無名であれ 作者:沢木 耕太郎…
こんにちは、めめです!!!学会準備、研修、出張。多忙だと、自分頑張ってる~!!自己肯定感も自己効力感爆上げ~という感じで頑張っています。頑張り続けることは出来ないですが、たまにがっと頑張るのはいいですね。 さて、今週の読書記録です!! 今週は再読したものや新しいもの、シリーズの最終章など様々です。日常において、知らないものに手を出すのは苦手だし、積極的に行わないのですが、本だけは雑食、好奇心旺盛なんですよね。では、今週もいってみましょう!! 1.深夜特急6 著者:沢木耕太郎ついに紀行小説が最終章を迎えました。最後は少し笑ってしまいましたが、自分の心に素直に従い続けた筆者はとても素敵です。あとが…
こんにちは、めめです。 9/29(金) 朝、ジムへ行こうと思い、エレベーターの前に着いた瞬間、お腹が痛くなったので行くのを止めた。ゆっくり準備して、夫が買ってきてくれていたビアードパパの小枝シューを食べて出社した。途中、午後休でも取ろうかと思うくらい怠かったのだけれど、友達にもらった江國香織の「思いわずらうことなく愉しく生きよ」を読むと心が落ち着いて、乗り切ることが出来た。私にとって江國香織はお薬みたいな人なのだと思う。 スーパーへ寄って帰宅した。最近野菜が高すぎて困る。ついに人参まで高くなってしまった。2人暮らしでもこれ以上高くなるのは家庭を圧迫するなと思うくらいなので、家族が多いと大変だろ…
【2024.3.1】 初めての寝台夜行列車。アーグラ発は満席だったため、アーグラの中心地から車で1時間程の距離のTUNDLA駅からバラナシへ向かう。20:15発ー翌5:00着。 Uberは宿から離れた場所からしか乗れず、雨も降っていたので宿の人にリクシャ(600ルピー)をお願いした。 雨の中、壊れて動かないワイパー。停車するたびに運転手が降りて素手で窓ガラスを拭いている。途中親子が乗ったバイクと接触(転倒も何もなくただ接触しただけ)。ヒヤヒヤしながらも無事駅に到着。 予約したのは、2Aというエアコン付きの二段ベッドの寝台車。下段は盗難に遭いやすいというのをネットで見たので上段にした。脱いだ靴も…
こんばんは。Yukiです 今回のアイスランド旅行、私は1人で参加したのですが、何やかんやで3人とかなり仲良くなりました。 今回は6日間アイスランドにいたのですが、3日目以外全て、6人で1部屋共有のホステルに泊まりました。 突然ですが、私は沢木耕太郎さんの「深夜特急」という本が大好きです。この本は沢木さんがインドからイギリスまでバスで行くという破天荒な旅をする話です。しかも1970年代の話なので、スマホがない環境で旅をしていくところが冒険魂溢れすぎていてめちゃくちゃおもしろいのです。当然宿代を安く済ませるため、沢木さんは常にゲストハウスを転々とし、そこで色々な人と話しながら安い宿やバス、飲食店な…
深夜特急1―香港・マカオ―(新潮文庫)【増補新版】作者:沢木耕太郎新潮社Amazon 超定番旅本。あまりにも定番すぎて大学生の時に読むのを避けていたが2023年の初めから夏にかけて全六冊を読んだ。非常に面白かった。 この本はインドからロンドンまでバスで行けると聞いた著者が実際に日本を飛び出し本当にできるのかやってみたという話。舞台は1970年ごろ。インドまでは直行便ではなくマカオ、マレー半島、シンガポールを経由する。 これを海外旅行もしたことない大学生の時に読んだらかなり刺激的だったろうと思う。定番本になることにも納得。一方である程度海外旅行経験がある今の年齢で読むからこそ共感できる部分もあっ…
発達障害の診断を受けてから、当事者研究(自分の疾患や障害を仲間と共同研究することで、生きづらさを軽減させる精神療法)に取りくんだ僕は、本書を書きながら、自分に何が起こっていたのかを、遅ればせながら理解できるようになっていった。当事者研究の知見を利用した紀行の執筆。だから、この書は「当事者紀行」とも呼ぶべき新しいジャンルの可能性を開いている。ここに、本書の人文書としての最大の意義があるだろう。(横道誠『イスタンブールで青に溺れる』文藝春秋、2022) こんばんは。バンコクのカオサン通りで出会い、ノーンカーイまで旅を共にした学生さんが、実は発達障害だったということを帰国後に知り、たしかに変わってい…
ツマと息子がボーイスカウト関係の用事ででかけたので、一人で晩ご飯を自宅の近くで食べることになった。珍しい。 暗くなってから誰も家にいない状態で玄関のドアを閉めるのって、少しだけ旅行者感覚だった。家に誰も待っていない感じ。先日ドンキホーテに行っただけで少し旅感覚だったが、こうして家に誰もいないときに外に出かけていくのも旅情をそそるのだな、と新発見だった。 なぜだか先週からずっとトンカツが食べたかったので、駅の近くにあるトンカツ屋さんへ行った。ここのトンカツはおいしいことはおいしいのだが、もっとおいしい店をいろいろ知ってしまったので、そういう不幸がついてまわる。 大井町の丸八 丸八とんかつ 支店 …
沢木耕太郎「無名」を読み終えました。 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript ||c.scripts[c.scripts.length-2];(b[a].q=b[a].q||[]).push(arguments)}; c.getElementById(a)||(d=c.createElement(f),d.src=g, d.id=a,e=c.getElementsByTagName("body")[0],e…
どうも。 最近読んだ本。 ①スーツケースの半分は/近藤史恵 ②三トンとふびん/吉本ばなな ③深夜特急/沢木耕太郎 ④手のひらの京/綿矢りさ スーツケースの半分は は、ケアンズ旅行から帰ってきた成田空港の書店で購入した。 短編だけど、全体で繋がっているという私の好きなパターンの本であった。 旅って、わくわくするけど準備が面倒であったり予想外なことが起きる不安を感じたり一筋縄ではいかぬことが多いわよね。最近はよく旅行に行っていたからささったね。 吉本ばななさんの本にはハマりそう。もっと読みたいね。 瀬尾まいこさん、綿矢りささん、吉本ばななさん。好きな作家さん。 深夜特急は、自分ではありえないちょっ…
沢木耕太郎の「旅のつばくろ」(新潮文庫)の中に、古書店の店主に古本の入荷先を聞く話が出てくる。古書業界では今、供給過剰状態なのだという。60~70代の男性が一斉に蔵書を処分しているらしい。そして彼らが、大量に紙の書籍を買った最後の世代だろうとも。 自分も紙の本は好きな方だが、それでも最近では購入する本の半分くらいは電子書籍に切り替わっているような気がする。 紙の本はどうしても増えてくると処分せざるを得ないが(部屋が狭いので)、電子版ならかさばることはないし、データで持っていれば買ったはずの本が見つからなくなるような事態も防げる。 まあ、なんとも味気ないような気もするが。。
■ 三岸節子さんの絵が好きだ。彼女の書く文章も。花の絵が多い。花など育てることも愛でることもしないくせに、この人の「花」が好きだ。 花よりもいっそう花らしい、花の生命を生まなくては、花の実態をつかんで、画面に定着しなければ、花の作品は生まれません。 つまり、私の描きたいと念願するところの花は、私じしんのみた、感じた、表現した、私の分身の花です。 この花に永遠を封じ込めたいのです。 生涯自信のもてる一枚の花を描きたいのです。 (六十歳記 1965) 1924年に三岸好太郎と結婚し、1934年に死別。1954年に息子黄太郎が留学していたフランスに渡り、ともにヨーロッパの各地を巡り作品を残した。19…
いい絵を描こうと思った時よりも、簡単な絵にしようとしたほうが上手く描けるから不思議。 ⭐️今日の落書き 【そううまくはいかのきんたま】本格的な流行語辞典を買ったんだけど、楽しくてしかたないね。こういう本を読みながら、「最近の若いもんはぁ〜」と痰をからませてるジジババ同年代の顔を見るのがね、1番楽しいんですよ。いっちばんですよ。もう。 【そのスピードは、速さ。】 カメラを止めるな!を見た。現代のラヂオの時間ですな。うーん、シナリオ習い始めたけど、やっぱ映像を撮るのは大変そうだから自分は漫画でいいや。 【👻うらめしゃーっす🤚】 サンリオピューロランドに行ってみたいけど、おじさん1人で行くのはお化け…
blogのきっかけは藤井風さんの「帰ろう」 ⇨ About ごあいさつ カテゴリー カッパドキアの絨毯屋さんのオフィスで。怖いもの知らず時代のジャパニーズウーマン^^; ▶︎ 海外へつながる道 長く生きてくると、どうして自分は海外に興味を持つようになったのか?とか、様々な偶然が重なったようにみえる出来事の先にトルコとの縁が待っていたのは、ホントに偶然だった?と考え始めた。 ある時期から、仏教書や禅、スピリチュアルな精神世界や宇宙系の本を読むようになると、自分の人生のターニングポイントの点と点が自分が自覚していないのにもかかわらず、ちゃんと進むべき方向に向かされていたことに気付いた。 とは言って…
2月14日に「トライアンドエラー」という記事を書きました。 失敗することの大切さについて,作家の沢木耕太郎さんが「旅のつばくろ」(新潮文庫)でこんなことを書いていました。 〈引用はじまり〉 私がもったいないと思うのは,失敗が許される機会に,失敗をする経験を逃してしまうことなのだ。人は,失敗することで大切な何かを学ぶことができる。失敗に慣れておくこともできるし,失敗した後にどう気持ちを立て直すかの術を体得できたりする。 可能な限りネットに頼らず,自分の五感を研ぎ澄ませ,次の行動を選択する。 〈引用おわり〉 現在の学校や家庭は,転ぶこと,軽いけがをすること,小さなケンカをすることなど失敗から,子供…
深夜特急(1~6)合本版(新潮文庫)【増補新版】 作者:沢木耕太郎 新潮社 Amazon (観てないけど)ドラマにもなったような記憶が。この本とバックパッカーがセットで流行ったのかなぁ、、、。 えーえー、俺もやりましたね、ネットもデジカメも無い時代でしたね、バックパッカーであちこち行って、意外とあちこちに日本人はいて、それも女子でイタリアのでブティックで働いてるとか、若いからできたものの今じゃできないと思うわ、冬なのに水しか出ないシャワーとかお腹痛くなるサンドウィッチなどなど、そのときだからできるってことがあるだろう、みたいな。
こんにちは。 今日のオーストラリアは雨です。iPhoneの天気アプリでは晴れになってるんですけどね‥これ全然当てになりません。スコールみたいに大雨が降ったりするので、油断なりません。 バスのマップも全然役に立たない事が多くて、乗り損ねる事も頻回に起きます。 とはいえ、便利なスマホ。今はもうなくてはならないパートナーですよね。海外にいると特にそう思います。翻訳アプリなんかは授業中は多用しますし、もうこれがなければどこにも行けません。 約20年前、夫がアメリカに留学していた時はスマホはなく、携帯電話はありましたが、電話とメールしか使う用途がなかったみたいです。日本のようにほぼ確実に時間通りに来るバ…