(序) 幽谷霧子のコミュを読み進めてゆくと、二つの相反する要素がしばしば登場し、二つのものの対照的配置から生じるエネルギーが彼女によって紐解かれてゆきます。 【我・思・君・思】「かなかな」の場合には、「私」と「世界」が、対になっている題材でしょう。すべてのものごとには二つの対極から成る、一面観ではなく両面から把握しようとする、もう一方の観点を見逃さない、のが霧子の考え方の基本のひとつと言えると思います。 ここでは仮に、「パースペクティヴ」と言います。 (あるいは、霧子に限らず、シャニマス 全体に言えることかも知れません。二つの相反する要素が一対になっている表現は、シャニマス の最大のテーマと言…