深紅の夕焼けが絶えず空を覆い、金色に輝く川が流れる世界、それがイシリアだ。太古の昔から存在し続けたこの地には、人々が語り継ぐ神秘の森が広がっている。 その森の名もまた、イシリア。 その名を冠したこの森は、古代の神々が住むと言われていた。 森にはアレンという少年がいた。 彼は黒髪に緑の瞳を持ち、その顔立ちは常に好奇心に満ち溢れていた。何事にも恐れず、新たな知識や経験に飢えている彼は、神々の存在に強く惹かれ、神話の世界への深い興味を抱いていた。 森の最も深い部分には、巨大なオベリスクが立っている。青白く輝く月光がその表面に映し出され、遥か昔に刻まれた文字が蘇る。文字たちは神々の言葉を綴り、選ばれし…