京都市右京区の桂川(大堰川)に架かる橋。嵐山の観光名所。
亀山上皇が橋の上空を移動していく月を眺め「くまなき月の渡るに似る」と感想を述べたことが、この名称の由来。
平安時代前期の僧である道昌によって架橋されたとされ、現在の位置には後年に角倉了以が架けたとされている。
その後、度々の洪水にあい流失してしまうが、2001年に再び架けられた。なお、現在架かっている橋は一見木造に見えるが、実は鉄筋コンクリート製である(ただし欄干は木造となっている)。
橋の袂にはみやげ物屋が並ぶ。
旧暦3月13日(現在は新暦4月13日)の間、数え年である13歳に成った少年少女が元服を迎え大人と成ったことに感謝して、今後の万物の福徳と英知を授かるために、虚空蔵菩薩に参詣する行事のことを十三詣りという。
京都嵐山では、法輪寺が十三詣りとして有名で、参詣の帰路に本殿を出たあと、後ろを振り返るとせっかく授かった智恵を返さなければならないという伝承があることから、渡月橋を渡りきるまでは決して後ろを振り返ってはいけないと言われている。