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湿地

(地理)
しっち

湿った場所。日本の代表的な景観のひとつであり、湿原塩性湿地河川湖沼干潟マングローブ林藻場サンゴ礁などがあげられる。

湿地の定義

 湿地には様々な定義があるがもっとも広く用いられているものが、ラムサール条約(1971)による定義であり次のようなものであり,「天然、人工、永続的、一時的、止水、流水、汽水、淡水、海水かかわらず、水深6mまでの水域」とされる.また、1995年にはthe Comitte on characterlization of wetlandsにおいて、永続または周期的に地面が浸水することによって成り立っている生態系と定義されている。

湿地の種類

 湿地の種類は水分条件と栄養塩供給源の違いから大きく5つもしくは6つに分けられている。まず、泥炭を伴う湿原(peatland)は狭義の湿原であり、その中には雨水のみで成立する貧栄養な高層湿原(BOG)と地下水のある低層湿原(FEN)があり、BOGにはミズゴケやエリカのような特徴的な植生が成立し、地形においても池塘ケルミ-シュレンケ複合体といった特徴的なものが成立する。FENにはヨシカサスゲなどのイネ科スゲの群落が成立する。これらは通年水が溜まる場所である。
 次に,沼地(marsh/または湿地・沼沢地)が上げられる。これはpeatlandよりも温暖な場所でよく成立し、表流水と堆積土壌によって栄養分が運ばれる。このような通年水がある場所はそのほかに池や湖も同じ扱いである。
 次に湿生林(swamp)が上げられる。これもMarshと同様に表流水によって成立するが、木が生えているか否かが定義の元になってしまっている。そのため水分条件は表流水、地下水、一時的、永続的など位置づけは複数あり、この区分にはなじまない面もある。また、この原因には成立までの時間にどのような撹乱が起きているかなど、時間的な影響が他よりも大きいことも一員である。
 次に冠水草地(WetMeadow)が上げられる。これは河川敷の氾濫原ように一時的に冠水する草地で、表層水の影響を受けており比較的栄養分も豊富である。
 さらに浅水域(ShallowWarter/または浅海域)が上げられ、浮葉植物海草などの水中草原が見られる。

湿地の保全と日本における湿地の現状

湿地の重要な機能は主に3つが上げられる。

1.高いCO2と栄養塩のソースであり、またシンクでもある。(huge CO2 and nutrient source and sink):温暖な地では、高い生産性と現存量の入れ替わりをしめす一方、寒冷地では、低い分解性をしめし化石燃料を蓄積する。
2.景観における腎臓である。(the kidney of the land scape):下流部にいたるまでに栄養塩に満ちた水を受けて浄化し、さらにゴミを除去する。さらに、水の供給を安定させる貯水機能をもつ。
3.生物多様性の宝庫である。(biological supermarket):高い生物多様性と、多くの食物網を持ち、さらに移行帯であるために、複数の景観が複雑に混在することがさらに多様性を増加させている。

日本における湿地の減少

国土地理院の調査では、明治・大正時代に存在した湿地面積の61.1%に当たる1289.65平方キロメートルが減少したとされ、近年環境や生物を保護する趣旨から保全が検討されている。

ラムサール条約における「湿地」の定義(第1条1)

 この条約の適用上、湿地とは、天然のものであるか人工のものであるか、永続的なものであるか一時的なものであるかを問わず、更には水が滞っているか流れているか、淡水であるか汽水であるか鹹水(かんすい、注:塩水のこと)であるかを問わず、沼沢地、湿原、泥炭地又は水域をいい、低潮時における水深が6メートルを超えない海域を含む。
(訳:環境省)

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