前回、二宮尊徳のひ孫である二宮徳の足跡をたどり、民俗学者と満州国の関係についてお話ししました。その過程で浮かび上がったのが「昭和通商」という会社です。 kumashine369.hatenablog.com 二宮徳は民俗学者ではなく商社マンとして満州国に渡っていますが、なぜ彼は商社マンとして満州を目指したのでしょうか? 昭和通商は、昭和14年(1939年)4月に設立された大規模な商社です。 軍部の主導によって、三井物産、三菱商事、大倉商事の三大財閥が各500万円を出資し、スタートしました。最盛期には約3,000人もの社員を抱え、ニューヨーク、ベルリン、ローマ、バンコク、マニラ、シンガポール、北…