ある種の伝説になっている美少女漫画誌。
刊行:セルフ出版(後に白夜書房)
1982年に月刊の成人向け劇画雑誌として発刊されたが、1983年5月号より「夢見る男の子のための美少女コミック誌」を標榜して誌面を全面リニューアルする。
大塚英志、緒方源次郎(小形克宏)が編集の中心となって当時はまだマイナーな存在だったポスト・ニューウェーヴ系やアニパロ周辺の若手作家を大量に登用、藤原カムイ、みやすのんき、かがみあきらなどが中心作家として作品を発表。
一方でそれまでの少女漫画の枠に当てはまらない新しい表現を模索していた女性作家の起用にも積極的で、岡崎京子、桜沢エリカ、白倉由美らを輩出する。
また、サブカルチャー系同人誌「東京おとなクラブ」のメンバーだった中森明夫が1983年6月号より連載を開始した「おたくの研究」は、「おたく」という単語がメディアに初めて登場した文章として知られる。
その他、コラム欄には竹熊健太郎、川崎ぶら、三留まゆみ(早坂みけ名義で漫画も描いていた)等も執筆していた。
後年は大塚英志を含む主要な作家・編集者の離脱、類似雑誌の発刊による競合などで徐々にその独自性が薄れ、1986年2月号をもって休刊。