火入れとは、お酒の温度を60度〜65度くらいまで上昇させることで、「殺菌」と「酵素の失活」という効果があります。お酒には約20%のアルコール(エタノール)が含まれているため、アルコール自体の殺菌作用との相乗効果で60度〜65度という低温でも十分殺菌できます。(牛乳などは105度くらいまで上昇させています。)「火落ち菌」というお酒を腐らす菌を殺します。また、酵素は主に麹から由来するものですが、その主成分がたんぱく質であるため日時の経過と共にお酒に「生老ね香」と呼ばれる香りを発生させます。火入れにより、たんぱく質を変性させ、生老ね香を出さないようにするのです。