ここの資料館(収蔵室)には、どちらかいうと農具や漁具、養蚕業、紡績などの専門的な物が多い。懐かしく感じる昭和の生活関連のものは少ない。 木造校舎内の教室の一角に、昭和30年代の茶の間というコーナーにちゃぶ台が置いてある。ちゃぶ台返しなんて実際にはなかったと思う。ちゃぶ台の脚は折れ曲がるようになっていて、使わないときは畳まれて部屋の隅に。ちゃぶ台の上のご飯やおかずにハエがたからないように防止するものだ。名前がはっきり思い出せないが、ハエチョウ?なのか。 昭和30年代まではハエは嫌になるほど多かった。ぽっとん便所がなくなるまでは生活の一部でもあった。田舎に行くと牛を買っている家も多く、渥美の祖父の…