これは 【付録】 続・日本人の「活気」と「ゆとり」はいつから消えたのだろう ~ ゲイテッド・コミュニティに向かう の続きです。 ξ 劇作家・山崎正和氏(1934~2020)は、日本の1960年代に登場した新しい感性について次のように述べています。*1 たとえば50年代の青春文学を代表するのが石原慎太郎氏の『太陽の季節』だとすれば、60年代のそれとして、庄司薫氏の『赤頭巾ちゃん気をつけて』をあげることができます。 そこに出てくる青年像を較べてみれば、おのずと決定的な変化が浮かびあがってくるはずです。 石原氏の主人公が、勃起した性器を振りかざして外部の固い壁に突進する青年だとすれば、庄司氏の主人公…