わが社中では、コロナ禍から始まった、濃茶の回し飲みの自粛が続いています。最近のインフルエンザの流行を受けてのことです。実際にお茶をいただく時には「各服点て」と言って、客ひとりひとりに、一盌ずつのお茶を差し上げるのですが、これでは本来の濃茶の作法を忘れてしまいます。そこで、稽古では次客以降は、回し飲みの「飲み真似」をして所作の確認をするのです。正客は亭主の点てたお茶を、次客との間に取り込んで総礼し、飲み終わったお茶を次客に手渡しした後に「送り礼」をします。送り礼は雑になりがちなので、基本にもどって手のひらを畳につける「真の礼」を送るよう、師匠から厳しく指導されます。利休が弟子に茶の湯の心を問われ…