いつもの八百屋で白菜ひと玉120円だった。破格である。 玉が重たく、巻きもしっかりしていて良品だ。漬け物にでもしようと、えっちらおっちら持ち帰る。 二度漬けして食べ頃になったのが正月前のことだ。おせちづくりも一段落をおえた年末。今年もまた「孤独のグルメ」大晦日SPを眺めて過ごすことになった。年を締めくくるにふさわしい、最良の選択。物語は沖縄から始まったが、なぜか台湾で年越しを迎えていた五郎さんが食べていたのが、白菜の漬け物と豚肉の鍋「酸菜白肉鍋(スヮンツァイ バイロー グォ)」だ。台湾における白菜の漬け物「酸菜(スヮンツァイ)」は、昆布や唐辛子を使わず、塩だけで乳酸発酵させた漬け物だが、そのま…