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焼ミョウバン

(サイエンス)
やきみょうばん

無水硫酸カリウムアルミニウムのこと。
ミョウバン(英語ではAlum)とはRⅢRⅠ(SO_4)2・12H2Oの組成式で表される3価の金属(RⅢ)と1価の金属(RⅠ)の硫酸塩の複塩の総称で、RⅢとしてはAl、Fe、Crなど、RⅠとしては、K、NH_4、Naが良く知られており、無水物、水和物がある。
 中でもカリミョウバン(硫酸カリウムアルミニウム) AlK(SO_4)2・12H2OとアンモニウムミョウバンAlNH_4(SO_4)2・12H2Oは食品添加物に指定され、なす・黒豆などの色止め、又いも、栗などの煮崩れ防止、ごぼうや山菜などのあく抜き、製菓膨張剤などに広く用いられている。またミョウバンには、漂白作用があり、蒸し饅頭などに適しているが多量に使うと製品は硬くなってしまう。

カリミョウバンの結晶構造は無色正八面体の結晶[比重(1.75) 融点(92.5℃) 比熱(0.3cal/g)]、大気中では表面が風化して半透明で水に溶け易く溶解度が温度の上昇と共に急激に増加する。無水物は冷水には溶けにくく50℃以上の高温で反応するので、遅効性膨張剤に適している。水溶液は加水分解により酸性(1%液PH=3.5)を呈し、収れん性がありタンパク質を凝固させる。
加熱すると徐々に結晶水を放出し、300℃までに完全に脱水して、乾燥物(焼ミョウバン)となり、さらに強熱すると650℃付近から亜硫酸ガスが分解放出し始め、950℃附近において熱分解が完了し、硫酸カリウム(K2SO4)と酸化アルミニウム(Al2O3)になる。
乾燥物(焼ミョウバン)は水に徐々に溶け、吸湿性があり、空気中の水分を吸収してAlK(SO_4)2・12H2Oに戻る。

茄子を漬ける時にミョウバンを使うと、茄子の紫色が鮮やかになるのは、茄子の天然色素アントシアン系の「ナスニン」が、ミョウバンのアルミニウムと結合するため。アントシアン系の色素は水に溶ける性質があり、これは酸性で赤くなり、アルカリ性で青くなる性質がある。

ミョウバンの毒性は低いといわれており、口から入ったものはほとんど胃腸からは吸収されないが、多量摂取で局所の腐食、炎症、嘔吐、下痢、たんぱく質の凝固が確認されている。ちなみに30gの内服で死亡した例があるので保管には気をつけよう。ラベルをはってきちんと区別して置くほうが良いだろう。


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