下は熊谷男女4人殺傷事件で死刑が確定した尾形英紀の手紙で、「絞首刑」(青木理著、講談社文庫)からの抜粋です。 俺の考えでは死刑執行しても遺族は、ほんの少し気がすむか、すまないかの程度で何も変りませんし、償いにもなりません。俺個人の価値観からすれば、死んだ方が楽になれるのだから償いどころか責任逃れでしかありません。 だから俺は一審で弁護人が控訴したのを自分で取り下げたのです。死を受け入れる代わりに反省の心を捨て、被害者・遺族や自分の家族のことを考えるのを止めました。 なんて奴だと思うでしょうが、死刑判決で死をもって償えと言うのは、俺にとって反省する必要ないから死ね、ということです。人は将来がある…