伊藤公一朗『データ分析の力 因果関係に迫る思考法』(7) 今回は、第4章 「階段状の変化」を賢く使う集積分析 である。 因果関係をデータ分析によって解き明かすための最良の方法は、ランダム化比較試験(RCT、Randomized Controlled Trial)である。RCTは、「データ分析者が能動的に実験設計を考え、政策介入やビジネスでの介入といった介入を行い、データを収集して分析を行うという手法」であったが、実際には「費用・労力・各機関の協力」が必要なので実施不可能なことが多い。そこで「まるで実験が起こったかのような状況を利用する」というコンセプトの「自然実験」という手法が使われている。 …