唐十郎が亡くなった。ポール・オースターも。 唐十郎は車椅子に乗った姿を映像で見ていたからそれほど驚きはなかったが、ポール・オースターは(肺がんだったらしいが)突然のことで驚いた。5月12日の朝日新聞に掲載された柴田元幸さんのオースター追悼文によれば未訳の作品がまだまだあるそうで、柴田さんの翻訳による刊行を心待ちにしたい。個人的にはスティーヴン・クレインの評伝(Burning Boy, 2021)を読みたいと思う。 朝日新聞の同日紙面の「日曜に想う」というコラム欄に、編集委員の吉田純子さんが「日常の隣の祝祭 唐さんの紅テント」という見出しで唐十郎について書いていた。吉田さんはわたしよりずいぶん若…