「新春茶会」という大寄せの茶会があった。濃茶席の担当としてお手伝いをしてきた。大寄せの茶会は薄茶席のみ、ということが多いので、大勢の前で濃茶の点前をする機会はなかなかない。年に一度の良い機会である。 コロナ禍で、大寄せの茶会に参加する人数も随分と減った。以前は一席八十名は座れるか、というような会場で開催されていたが、コロナ禍以後に再開された際には、一席四十名程度の規模の会場に変わった。 濃茶は、数名で一碗を飲み回すものだ。コロナ禍以降は「各服点」と言って、一人に一碗ずつ出される形になった。最近の入門者にとっては、それが当たり前となり、飲み回す、という経験すらない。今年の新春茶会では、濃茶の飲み…