歳を重ねると、小学生の頃のように、利害を度外視した友だちをつくることが難しくなる。利害がある方が、むしろ付き合いやすい。仕事上の関係なら、新しく生まれることも多い。だが、「ただの友だち」は、なかなか出来ないものだ。 趣味を持つと、仕事とは無縁のコミュニティに属することになる。そこで生まれる繋がりは、ただ同じものが好きだというだけの、ゆるやかなものだ。その“ゆるさ”が、大人になってからの友だちには、ちょうどいい。 友だち?おやつをくれたら友だちにしてやろう。 犬連れの友人も、それに近い。犬を連れている、という共通項だけで、まず挨拶を交わすようになる。犬同士が仲良くなれば、なおさら距離は縮まる。人…