~ 追憶 東雲坂田鮫 ~ 私はいつも 鉄棒の後ろに座り………… その鉄棒にぶら下がる 動物や 人間の亡骸を想像するのだ…… 想像力は意識を補うことが出来るということに その頃の私はもう気付きかけて居た…… ゆらゆら揺れる亡骸は 私の心を平穏にも導いてくれる………… だが その日はいつもと違って 校庭に先客が二人居た…… その二人は無言だったが 女の子は 時々呻き声を漏らしたりして居た………… 私は校庭の入り口の陰から 二人をずっと見て居た………… 一部始終を見て居たつもりだったが 同じ動きをずっと続けて居るだけだったので 私は飽きてしまい 少しうつらうつらとして居て…… 気付くと女の子が シー…