過去記事「持続痛(=慢性痛)をもたらすもの」の中で、痛みとは (脳が)現在の身体の状態をどう認識しているかであり、身体が現実にどういう状態にあるかということではない と述べた。これはもちろん痛みに限定されるものではなく、他のさまざまな身体症状にも言えることだ。 私は以前、ひどい化学物質過敏症の患者を診たことがあるが、その人は化学物質に対する反応以前に、「化学物質」という言葉に反応していた。具体的には、本人には何も告げずに「化学物質」と書いた紙を体に乗せてキネシオロジーの筋反射テストを行うと、アンロックする(=筋肉が弱化する)のだ(もちろん、文字を書く前の同じ紙を乗せた場合はロックする(=筋肉が…