8月12日下鴨納涼古本まつり2日目、雨の中シルヴァン書房のテントへ。絵葉書の箱は並べられずに積まれた状態だったので、最近チェックしてなかったビニール袋に入った紙ものを見る。そうすると、南紀藝術社が「無名の青年画家太田良平」の「プロ風俗画展」を開催する旨の案内葉書を発見。800円。 和歌山市にあった南紀藝術社が発行した『南紀藝術』は、拙ブログを見る近代文学研究者なら御存知だろう。昭和6年9月創刊され、9年1月10号で終刊した。編集発行は猪場毅という問題多き人物で、昨年善渡爾宗衛・杉山淳編『荷風を盗んだ男:「猪場毅」という波紋』(幻戯書房)が出たところである。平井呈一とともに永井荷風の色紙、短冊の…