評論家・作家の小谷野敦氏(id:jun-jun1965)の愛称。
「マサシ」が命名。
氏のブログ「猫を償うに猫をもってせよ」に由来。
小谷野氏が自ら用いることもある。
田河水泡『のらくろ』より「のらくろ小犬時代」のエピソード。
http://d.hatena.ne.jp/Sevangou/20070702みなしごののらくろが少年たちと野球をしていると、ホームラン・ボールが近所の飼い猫に当たってしまい、猫は即死。怒る主人に対し、少年たちは代わりに犬で弁償しますから、とのらくろを連れてこようとする。家無しのらくろにとっては勿怪の幸いなのだが、「でも猫を殺した僕が幸福になるのじゃあ気が咎めるなあ。猫をつぐなうに猫を以ってせよっていう諺があるでしょう」と、ありもしない諺をその場で創作。
そしてのらくろは代わりに別の捨て猫を連れてきて、自分は相変わらず宿無しのまま。
「僕も一匹の男の子。人のお世話になることばかり考えてはなりません。人間至るところに青山ありっていうことがあるでしょう。これからも自分の力でやっていくつもりです」
(初出:「少年倶楽部」昭和10年7月号)(『のらくろ漫画全集』に収録)