ユクにハーネスと首輪を付けて、リードを繋ぐ。毎回の散歩の準備である。ふと。玄関が生臭い。生ゴミでも落ちているのだろうか。見回すがそんな様子はない。準備の褒美(通常のドライフード一粒)をユクにやり、ドアを開ける。 春眠なんとかってやつ?しらんけど。(うーん) 新緑の季節。ユクと駆けていると、温かいような冷たいような風が顔に当たって清々しい。これから暖かくなるのか寒くなるのか、一瞬分からなくなるような不思議な季節だ。 しばらくすると、ユクが催したようだ。一瞬しゃがむ構えをした。しかし、またすぐ姿勢を戻し歩き始める。なかなか場所が定まらないのはいつものことだ。五回目くらいにようやく場所が定まる。私は…