まちづくりには,2つの側面がある。一つ目は,文字通り,「まち」に見たことのない新しい何かを「つくる」こと。もう一つは,その「まち」における生命・健康・財産を守るために仕組みや制度,仕事の新しいやり方を「つくる」ことだ。この本のまちづくりとは,後者。ごみの無い衛生的で快適な環境を守るまちづくりだ。 ごみは嫌われる。そりゃ捨てるためのものだから,わずらわしく,できることなら早くその存在を忘れたい。出してしまう前に手間や面倒を掛けたくないのだ。一般の人は,そう。だが,ごみを集め,適切な処分のルートに乗せるために汗する人たちにとって,正しく,限られた時間に集めきるために,ごみのことを真剣に考えつくし,…