3 近代的心身観と東洋的身心観の相違―「人間の自然」を保つための活元運動 2の師野口晴哉の文章には、これまで述べて来たように、西洋のスポーツと活元運動との相違が表現されています。 活元運動は、意識が内に向かう訓練(瞑想法)であり、意識と無意識が統合された感覚を得る(統一体となる)時が本物の領域です。 意識は訓練されていた真田さんですが、現代人一般に見られるように、その意識は無意識と統合されたものではなかったのです。 真田さんの1での文章「思うように身体を動かすことができず」という表現からして、彼は、体は「頭(理性による意思)で動かすもの」となっていたのです。これが「理性と随意筋による自己支配」…