俵屋宗達にはじまる、安土桃山時代から江戸時代にかけて、家伝によらず受け継がれた画法と、その画法によって絵を書いた一連の絵師を称してこう呼ぶ。「琳」は尾形光琳の名称から名づけられた。俵屋宗達、尾形光琳のほか、酒井抱一、中村芳中などがいて、それぞれ、独創的な絵を残している。江戸幕府の御用絵師だった狩野派より、日本美術史に残したインパクトは大きいと思われる。
(琳派×アニメ展 尾形光琳、神坂雪佳から鉄腕アトム、リラックマ、初音ミクまで) ★細見良行「ギャラリートーク 琳派×アニメ展」 北海道立近代美術館、2024年4月20日(土)10:00 (WEBサイト→) artmuseum.pref.hokkaido.lg.jp www.stv.jp 「琳派」とは、俵屋宗達から100年ほど後に絵師となった尾形光琳(1658年-1716年)の「琳」をとって名付けられた名称です「琳派」という言葉は、日本文化や日本美術のなかで有名な言葉であり、世界にもその素晴らしさが認識されています。 しかし、「琳派」という言葉は、ごく最近になって使われ始めた言葉でもあります。そ…
・本ページはプロモーションが含まれています。 こんにちはコヨコヨリです。 今回は「本阿弥光悦の大宇宙展」の後編になります。 前回は印象に残った謡本の感想で終わりましたので、光悦蒔絵からの話になりますね。 光悦は徳川家康に所領として京都鷹峯の地を与えられて、そこに職人たちを集めた村 を造るのですが、(その絵地図も展示されていました)光悦のもとに集まった職人たち 紙師、蒔絵師等が光悦の創作を形にしていたと言われているそうです。 その中で蒔絵とは違うのですが、経典を入れる箱、「経箱」の全面に螺鈿細工を施した 「花唐草文螺鈿経箱」が目を引きました。箱は黒の漆塗ではなく紫檀のような材質で、 奈良、平安時…
「琳派×アニメ」展 アニメージュとジブリ展 楽しみだ!
東京国立博物館で開催中の「本阿弥光悦の大宇宙」展へ。心配した混雑はそれほどでもなく、人の流れは同時開催の中尊寺展の方に向かっていたようでした。仏像も見たいけど、集中力が持たない気がして今回は断念。
鈴木其一 朝顔図屏風 夏の日の 白み始める 白露に 湿りて朝を 迎えては 花びら濡らす 朝顔よ 色とりどりに 花染めて 夏を咲かせて 夏を静めて ー茂乃音ー 鈴木其一 朝顔図屏風 メトロポリタン美術館蔵
酒井抱一 桜図屏風 春の風 輝き吹きて 桜木の 花びら散らす 黄金風 春への想い 空高く 君への想い 空高く 涙と共に 花と散るらむ ー茂乃音ー 酒井抱一 桜図屏風 メトロポリタン美術館蔵
★伊藤哲 江戸琳派継承展 札幌三越、2023年8月29日(火)-9月4日(月) (WEBサイト→) www.mitsukoshi.mistore.jp 伊藤哲さんは1962年千葉県生まれ。1986年東京藝術大学美術学部油絵科を卒業。2009年国指定登録文化財・近藤家住宅「下総開国図」襖絵を制作。2010年金刀比羅宮干支絵馬を制作完成(十二支)。2012年福島県大寶寺仏涅槃図を制作完成。 江戸琳派の祖・酒井抱一から始まる酒井家の雅号「雨華庵(うげあん)」を酒井家より正式に継承し、琳派作家として独自の世界観を確立し、現代琳派芸術のこれからを担う気鋭の画家さんです。本展では、卓越した技術で、花鳥風月…
移動中に空き時間が出来たので出光美術館に行きました。 出光美術館に行くのは2度目。前回行った時はコロナ感染拡大防止策のため事前予約制でしたが緩和された現在は予約無しで入館できました。こじんまりとした規模で静かにゆったりと観覧できる好きな美術館です。 尾形乾山生誕360年 琳派のやきもの ―響きあう陶画の美 会期:2023年6月10日(土)〜7月23日(日) 出品リスト 相変わらず目立たない入口。でもそれが良いのです。 展示は「琳派」の尾形光琳の実弟、尾形乾山(けんざん)の作品中心で陶芸だけではなく屏風などの絵画、光琳との合作や鈴木其一など関連作家の作品もあり盛り沢山の内容です。陶器の絵付けはモ…
日本の画家 ①近世の画家糸井邦夫 監修汐文社2012年12月 初版第一刷発行 図書館の児童書コーナーの本。これも、『写真とイラストでわかる大正時代をのぞいてみよう』と同様に、本棚に表紙が見える形で飾ってあり、目に入ったので読んでみた。 意外と、日本の歴史の勉強になる。通訳案内士の試験対策にもなる。ということで、借りてじっくり読んでみた。でて来るのは、有名な日本の画家の作品の数々。これは、①近世の画家で、他に②日本画家、③洋画家 があるとのこと。やっぱり、ビジュアル付きだと記憶に残りやすい。でて来る絵画はどれもこれも見たことあるし、ほんとうに有名なものばかり。最後には、ここに掲載されている絵画の…
高島屋のイベントホールで開催されている細見美術館の美術展。 細見美術館というのは、美術館のベンチで途中休憩しているときだとかお昼ごはんを食べているときだとかに行きずりの見知らぬ人とか店員さんとかに勧められがちな美術館ランキング第1位で、とはいえ京都だし、特別展も自分には難しいものが多いため他の美術展とのハシゴができるときぐらいしか行かないものの、どちらかといえば好きな美術館、好きな建物であり、何しか「趣味がいい」美術館だと思う。とにかく琳派と若冲に強い。建物は、ぱっと見閉鎖的なのに中に入ると明るい中庭があってジオラマみたいで好き。その細見美術館が高島屋に自慢のコレクションを出してくれるというの…
www.neribun.or.jp yuagariart.com 池上秀畝-高精細画人-の巡回展の図録です。 元寇の神風を描いた作品。モノクロに金のコントラストとか、センスのかたまりである 漢画あり琳派風あり洋画風の写実表現あり、 明治日本画の混沌を一人で背負い込んでしまったような感じ。 よろづを取り込む、これこそ日本である。 曰く「新派でも旧派でも、良い作が良いのである」。 こういう人を見ると、やはり日本画は漢画を捨てたのが 最大の過ちであると思わざるを得ない。
伊藤晴雨:幻の秘画帖(江戸を読む 別巻)伊藤晴雨[画]安田義章編166ページ1997年二見書房 この本にはなんと目次がない。安田義章が監修しており、『論語通解』について団鬼六が書き、伊藤晴雨について高橋鐡が書き、巻末に作家佐野文哉が『論語通解』にみる晴雨の美学という表題で書いている。 私はまだ伊藤晴雨は調べ尽くしてはおらず伊藤晴雨の絵も著作にもすべて目を通してないので本書はとても珍しく思え、絵を堪能し楽しめた。楽しめたと言っても私はSMという性癖は持ってない。伊藤晴雨の責めや縛りはもう様式美だなと思う。 本書に載っている絵の中で絵巻「地獄の女」(カラー)には目を見張った。(むちむちな肉感的な女…
こんばんは! クリックをありがとうございます。 松本敏です。 今日は昼間ウォーキング、体を温めたら部屋の掃除、それからドライブ! 普段の仕事の時だったら出来ないことを極力取り入れた休日でして、充実感を味わえました。 色々なことを敷き詰めて寝る。 まだそういう日を追い求めてる節はありますかね(^ー^) さて、今日の取り組む日本史の勉強についてです。 今夜は江戸時代の流れを掴みつつ、特に元禄文化辺りを押さえていきます。 上方を中心として発展した文化で、井原西鶴や松尾芭蕉と言った言葉で人を魅力する人が多く居た時代。 または尾形光琳といった琳派と言われる派も生まれま時代ですね。 試験勉強として覚えるの…
ゆったりとした花展空間です。 琳派コーナー!必見! 釜山でお世話になったソウルのホン先生!
おはようございます😃 いけばな時勢粧の初日! 多くのお客様が来てくださいました😊 鹿児島、福岡、北海道、三重、八戸、大阪、郡山、山形、仙台、ソウル、香港、パリ、北京、台湾、! なんと凄いコネクションなんでしょう! 勿論関東の仲間も大勢で・・・・ 皆様感謝です! 今回目玉が写真の琳派! ホリゾントの花が琳派絵画のようです! 今日は後期の取合わせです! 頑張らなくては👍
入り口に展示している「洛中洛外図 岩佐又兵衛 rip」の反対側の壁は尾形光琳オマージュ作品が並ぶ。 尾形光琳の燕子花屏風絵に見る同じデザインを繰り返す美しさは展示会のメインビジュアルにも使われている顔が描かれた花を大量に複製して配置するのに似ている。単に配置するだけでは全体が崩れるので、うまく配置するセンスが必要である。この芸術作品で目を引いたのが法橋の肩書。記号として書いたのか、実力の称号か、現代美術のトップランナーだからできる遊び。 kokuhou.hatenablog.com あと、足元の意匠が川の流れのようなデザインで、尾形光琳の紅白梅図屏風に見る意匠と似ている。琳派リスペクトがここに…
京都の町人。慶長十五年(1610)、日本使節の長としてヌエバ・エスパーニャ(現在のメキシコ)に渡航した。朱屋隆清と同一人物ともされる。 ヌエバ・エスパーニャへの渡航 サン・フランシスコ号での帰国 朱屋ノ隆清 ヌエバ・エスパーニャ渡航の背景 参考文献 ヌエバ・エスパーニャへの渡航 慶長十四年(1609)九月、マニラからヌエバ・エスパーニャ(現在のメキシコ)に向かっていたスペインのフィリピン総督ロドリゴ・デ・ビベーロが暴風雨に遭って日本に漂着する。翌慶長十五年(1610)六月、ビベーロたちは徳川家康から提供されたガレオン船《サン・ブエナベントゥーラ号》に乗って相模国浦賀を出航。同年10月27日にカ…
やまとうたの原像(景観から読み解く百人一首)人丸から猿丸へ――定家の和歌改造論 なぜ、読み人知らずの和歌を天智天皇の和歌としたのか? なぜ、俊成の和歌と猿丸大夫の和歌が似ているのか? なぜ、似た歌趣の和歌(特に難波江の和歌)が多いのか?百人一首の特徴……単なる秀歌撰ではない、古今集以来の「辛酉革命(御霊)への抑止力」天武朝に導入された物質民俗(内丹・外丹)、五行思想を凌駕する知識……天台思想、真言密教にもとめられた役割。丹田は内なる炉となり、悟りは精神的意義を強調される。神仙的錬金・錬丹の文化は、やがて呪詛と怨霊の信仰となり、「猿楽(能)」による成仏・鎮魂へとつながっていく 我々にとって身近な…
デモンストレーションの二作目は琳派調いけばな!白戸先生のデモです。 韓国に銭葵(マロウ)がもう出ていました
本阿弥光悦が製作した焼物。茶会記などの記録には「光悦焼」あるいは「光悦茶碗」としてみえる。光悦は刀剣の磨礦(とぎ)・浄拭(ぬぐい)・目利(めきき)を業とした本阿弥家の別家の出身。名筆家としても知られるが、陶芸においても優れた才をみせたという。光悦の陶芸の主流は楽焼の茶碗製作であり、京都の樂家の二代常慶と三代道入らの助けをもって行われた。 光悦の茶の湯 鷹峯での作陶 茶会記にみる光悦焼 光悦茶碗の名品 参考文献 光悦の茶の湯 本阿弥光悦と親交のあった佐野紹益が著した随筆『にぎはひ草』によれば、光悦は台子の茶の湯を織田有楽斎と古田織部より伝授されたという。 実際に光悦は古田織部と交流があった。年未…
なかなか日本史跡研究会、令和5年度 第1回博物館研修の模様を更新出来ず💦先週 はバタバタでしたからねぇ💦 さて、前回は「寛永寺根本中堂」に辿り着いたところで終わりました。根本中堂には 多くの史跡が存在しております。 🔵 了翁禅師塔碑 台東区上野桜木1-14-11 nihonshiseki.hatenablog.com これに関しては既にブログに更新済ですから。そちらをご覧くださいm(__)m 🔵 慈海僧正墓 台東区上野桜木1-14-11 慈海僧正は学徳をもって知られた江戸時代の高僧で、その墓である。 🔵 尾形乾山墓碑・乾山深省蹟 台東区上野桜木1-14-11 江戸琳派の創始者である尾形光琳の弟…
今日で終幕となった東京富士美術館「源氏物語 THE TALE OF GENJI ─「源氏文化」の拡がり 絵画、工芸から現代アートまで─」をぎりぎりセーフのタイミングで行ってきた。 本企画展は、源氏物語の場面を絵画化した「源氏絵」を中心として、『源氏物語』や紫式部にまつわる美術、工芸、文学作品を紹介する大きな展覧会。その目的について企画展の監修者稲本万里子氏は以下ように綴っている。 日本美術のなかでもっとも多く、長きにわたって絵画化されてきた物語は『源氏物語』である。 平安時代以来、多くの絵師によって、絵巻、冊子、扇、色紙、屛風などに描かれてきた作品は源氏絵とし定着している。 これまでの美術史研…
数時間前におやつにフルーツサンドとか小洒落ました(ハーフサイズあるの有り難いです) pic.twitter.com/AG0ocu70yM— daily tsubamegaeshi (@morina0321) 2024年3月24日 入場前にHARIO Cafeでフルーツサンドを。ハーフサイズは休憩には丁度良い。そして綺麗…。 本題。 sen-oku.or.jp お待ちしておりました。推しの展覧会です(お) なお、ライトアップとなっているが、本当に照明を当ててるわけではない(日本画なので痛んでしまう…)。 写真は1作品のみOK。 「1 四季連作屏風のパノラマ空間へ、ようこそ」。 六曲一双の屏風がず…
数日前に行こうと思っていたけれど、いい時間に予約とれなかったので、改めて。 morina0321-2.hatenablog.com morina0321-2.hatenablog.com morina0321-2.hatenablog.com 第三期「近世の御所を飾った品々」。 今回は工芸品主体。 前後期制、今回は前期。写真ほぼOK(以降の文章は短めだけど、結構な枚数の写真があったりする)。 第1室は調度とか、楽器とか。 調度、棚とか箪笥とか文台とか。蒔絵ゴリッゴリ。 十種香箱もあるけれど、まず細工が本当に綺麗でねえ…。 楽器は蒔絵少な目でちょっと落ち着く。螺鈿が入ってる筝とかあったけど。 「…