早朝の駅、バイト情報誌を買って探す今日の働き口。 公衆電話のダイアル回す、小さな公園。 ゴミ集積場で拾ったトースター、硬くなったレバーを押し下げ焼く食パン。 電熱器は貰いモン、お湯を沸かしインスタントコーヒーで朝食。 小銭でも落ちていないかと、カーペットをはぐる花の都赤貧時代。 中野のアパート、3畳一間。 窓から見える彼が住むマンション、届くはずもないのに大声で叫んだ『 ジュリー 』 帰省し、職人になってほしいと頼まれ長年たずさわった生業。 数年前に卒業、今は花に囲まれ暮らしている。 色々あったこれまで、それを人に言うてんどうしようもない。 なんとか、今日まで生きてきた。 明日は、どんな旅にな…