先週、米国東海岸カリフォルニア州は大忙しだった。APECの首脳会合が開かれたが、それに合わせた日程で、多くの外交交渉が持たれたからだ。世界が最も注目したのは、1年ぶりの米中首脳会談。東欧や中東で紛争が激化していて、南シナ海や台湾海峡の緊張も高まっている。もしものことがあれば、WWⅢになってしまうかもしれない情勢で、両大国首脳がどのような会談をするかは非常に重要なことだった。 結果は、私たち経済人を少しは安堵させてくれるものだった。焦点とする意見もあった台湾問題では平行線だったが、両国の軍同士のチャネルが再開され、首脳同士のコミュニケーションも強化された。半導体などの禁輸措置の緩和が無くても、習…