大映の映画監督。
大阪府生まれ。三重県名張市在住。
溝口健二「雨月物語」黒沢明「羅生門」市川崑「炎上」等の助監督をつとめ、監督昇進後は「鯨神」、悪名シリーズ、眠狂四郎シリーズなどを撮った。
時代劇のプラットフォームが映画からテレビへと移り変わってからは、テレビ時代劇を中心に活躍した。中でも「必殺シリーズ」「桃太郎侍」が代表的。
その他では「赤かぶ検事奮戦記シリーズ」「京都(秘)指令 ザ・新選組」「京都妖怪地図シリーズ」「京都殺人案内シリーズ」など。
www.bunpaku.or.jp 国立美術館のクラウドファンディング“『わが映画人生』デジタルファイル化プロジェクト”で、日本映画史上、唯一無二の“監督による監督のインタビュー映画”『わが映画人生』(日本映画監督協会製作)約110篇のファイル化が完了。京都文化博物館でその成果のお披露目会ということで、11日の田中徳三監督の回と12日の澤島忠監督の回に観に行ってきた。 3/11 田中徳三監督の回では、助監督時代の現場の話がなかなか興味深く。田中監督は溝口監督にも黒澤監督にも助監督として就かれたが、絵コンテをきっちり用意し、それに沿って作らなければならない黒澤監督と現場から出てくる空気を拾おうと…
★★★☆☆ あらすじ ヤクザな稼業から足を洗い、妻と共にカタギとして生きていこうとしていた主人公だが、とある親分に見込まれて組を任されてしまう。シリーズ第2作。 感想 前作から一年も経たずに作られた続編で、内容も前作を踏まえたものになっている。正直なところ前作の内容をほぼ忘れてしまっていたので、細かい部分でよく分からないところがあった。一応、後から前作のあらすじを確認したのでなんとか思い出し、おおよそのことは把握できた。 勝手気ままにやってきた主人公がカタギになろうとするも、逆にヤクザの組を任されてしまう物語だ。曲がったことが大嫌いで、頼まれたら断れない男気のある主人公が、結局金だけがモノをい…
楽しいわー、これ。狸たちが化かしあう、“特撮”ミュージカル・コメディ! 今朝の1日1映画は、今日が市川雷蔵さんの誕生日ということで『花くらべ狸道中』(1961年 日本)を鑑賞。 狸の国の雷吉(市川雷蔵)と新助(勝新太郎)は、首領の身代わりで弥次喜多に化け、江戸へ向かうが、刺客の娘・きぬた(中田康子)に狙われる。 セクシー戦法に目が眩んだ新助は、危機一髪のところを新選組に化けた雷吉に助けられ……。 1961年1月3日にお正月映画として封切られた、ミュージカルコメディーです。 いやー、楽しい! 金髪の髷(まげ)に、着物にネックレス、物や全身タイツ&南国のパーカッションミュージシャン…などに扮した登…
市川雷蔵×中村珠緒のキュンキュン系ラブコメディ! 今朝の1日1映画は『浮かれ三度笠』(1959年 日本)を鑑賞。 将軍・吉宗は、甥の松平与一郎と宗春の娘・菊姫(中村珠緒)とを強引に結婚させようと企んでいた。 これに反発した菊姫は家出! ところが同じ頃、与一郎も家出していた。 二人の探索を命じられた兵馬(本郷功次郎)は、道中お調子者の旅鴉・与三郎(市川雷蔵)という男と意気投合し、道連れになるが……。 「人肌牡丹」の松村正温のオリジナル脚本を「濡れ髪三度笠」の田中徳三が監督。 「濡れ髪シリーズ」計5作の第3作です。 市川雷蔵という役者を多角的に見てみようと思い鑑賞。 これは一見時代劇ですが、中身や…
まるで『ロッキー』のような感動が。執念を燃やす最後の忍者、霧隠才蔵による一大活劇。 今朝の1日1映画は『忍びの者 続霧隠才蔵』(1964年 日本)を鑑賞。 大阪城落城後、真田幸村(若山富三郎)とともに九州薩摩へ脱出した才蔵(市川雷蔵)。 家康方の優秀な忍者群の追求を退けながら南の海、種子島へ渡り、さらに薩摩から駿府へ飛び、城中奥深く宿敵徳川家康(小沢栄太郎)に復讐の刃をもって迫る……。 最後の忍者として世を忍びながら生きる“忍びの者”シリーズの田中徳三が監督した第4作品目です。 前回見たシリーズ3作目『忍びの者 霧隠才蔵』の続きとなっていて、物語の後半が描かれています。 見終わって、なんだか感…
市川雷蔵が軽やかな動きで魅せる日本映画に「縦の動き」を生み出した忍者映画 今朝の1日1映画は『忍びの者 霧隠才蔵』(1964年 日本)を鑑賞。 秀吉の死後、関が原の合戦で豊臣方を破って天下統一した家康(中村鴈治郎(2代目))。 その覇権を名実ともに確立するため、15年の長きにわたって機を狙い、深謀遠慮の末に大阪城に砲弾を撃ち込む……。 徳川方についた裏切り忍者と死闘し、さらに単身家康暗殺に赴き秘術を駆使する才蔵(市川雷蔵)の活躍を描く田中徳三監督によるシリーズ第4作です。 この映画のシリーズは第3作までは主役が石川五右衛門で市川雷蔵が演じていて、4作目以降は霧隠才蔵(きりがくれ・さいぞう)とい…
眠狂四郎の記念すべき第一作目で、市川雷蔵の当たり役 伝説の大スターの色男ぶりを堪能できる作品ですが ニヒルというよりは、お喋りで磊落(らいらく)な浪人という感じ ただしタイトルが出るまでの90秒は超カッコイイ! いきなり伊賀者に闇討ちされそうになる狂四郎 そこへ千佐(中村玉緒)がという女が100両を持って 命をつけ狙う唐人陳孫から守って欲しいやって来きます 続いてその陳孫(若山富三郎)から結び状で呼び出され 千佐は加賀前田藩の間者だから深入りするなと狂四郎に警告します 前田藩の君主・前田斉泰は、豪商・銭屋五兵衛と組んだ密貿易で 巨額の富を手に入れますが、幕府への発覚を恐れ銭屋五兵衛を殺害 そし…
★★★☆☆ あらすじ 逃げるのに失敗して再び遊郭に売り飛ばされた知り合いの女を救出に向かう男と、その弟分。 感想 慣れるまではセリフが聞き取りにくい。古いからということもあるのだろうが、キツい印象を受ける河内弁も影響しているはずだ。 今なら見所は勝新太郎と中村玉緒の実の夫婦の初々しい共演と言えるが、それ以外だと何があっただろう?と思ってしまうような、あまり盛り上がりのない映画だった。ヤクザ映画にありがちな派手な決闘シーンがあるわけでもなく、女の救出もほぼ失敗に終わるし、切ない恋物語もない。 // 公開当時の人達は、要所要所で見せる勝新太郎演じる主人公の態度にしびれていたのかもしれない。賭場や親…
主演が「白い巨塔」の田宮二郎と「非情のライセンス」の天知茂、ヒロインが女賭博師シリーズの江波杏子で、監督が「必殺シリーズ」の田中徳三。 どんだけハードボイルドなんだよ!と勝手な期待を膨らませたら、出てきたのは関西弁が雑踏の隙間を泳ぐようにすり抜ける“お調子ボイルド”でした。 「宿無し犬」(1964年/田中徳三監督) 一匹狼で喧嘩に強く女にモテモテ(全部自称)なトッポイ兄ちゃん鴨井大介(田宮二郎)。 彼を利用して暴力組織・須賀組の壊滅を目論むしょぼくれ貧乏刑事(天知茂←役名無し)。 舞台が関西という事もあって台詞はどれも丁々発止(脚本:藤本義一)。 ヒロインは江波杏子ですが、作品のカラーを決めて…
全4項目 ●代表作 ●「ホイチョイ的映画生活〜この一本」より16本 ●「BRUTUS(ブルータス)」1993年1月1日号「マイ・カルトムービー101」より1本 ●世界文化社「こんなビデオが面白い 洋画編」より3本 「用心棒(黒澤明)」より 全4項目 ●代表作 漫画「沈黙の艦隊」、 「ジパング」、 「空母いぶき」等 漫画家として活躍する かわぐちかいじ が影響を受けた・好きな映画。 ●「ホイチョイ的映画生活〜この一本」より16本 ※馬場康夫との対談 ・「【大映映画】漫画『沈黙の艦隊』作者・かわぐちかいじが語る"大映時代劇映画"の魅力とは」より14本 | ・「沈黙の艦隊」講談社(モーニングKC)単…
怪談雪女郎、初見 映画館で 演歌のPVみたいでリアリズムいまひとつだな。と思ったけど、映画館では気難しそうな顔のご老人達の気迫や若いスカしたカップルのにやけはにかみ加減におされ、かなり冷笑系のすかした見方をして画面に入りこまないようにしていたものの、帰宅して振り替って、裸の重役の幼少期の思い出みたいに話を繋げはじめたり、異人たちの夏の断片を混ぜたりホラー映画として、というよりイタリア映画の一つのセクションとして組み込んでしまう。など色々な楽しみ方があるなと思った。やはり、田中徳三の映画なので悪名と比べてしまうし、そうするとやや見劣りするな。と思ったけど、そういうベクトルの映画ではないような..…
www.twellv.co.jp「座頭市」シリーズの第4弾となる作品。監督は『眠狂四郎殺法帖』(1963)、『新・座頭市物語』(1963)などの田中徳三。 上州・下仁田を訪れた座頭市が、宿泊した宿の娘・のぶとその恋人・佐吉を助けるために、のぶの養父・島蔵と浪人・蛾十郎と戦う姿が描かれます。 座頭市が地元やくざたちの縄張り争いを収めるのが見どころ。ミステリアスな人間像と居合の技で悪党を圧倒する様子は爽快です。 勝新太郎が座頭市を好演しているのはもちろん、物語の鍵を握る宿の娘・のぶを高田美和が可憐に演じているのにも注目です。放送情報座頭市兇状旅 BS222 トゥエルビ 2024/1/23(火) 1…
小説というものには作者の生まれ育った地域の影響が少なからず出ているように思います。そこで北海道に住んだことのある作家を一覧にしてみました。受賞歴や映像化、漫画家された馴染みのある作品を中心に紹介したいと思います。(50音順) ア行 朝倉 かすみ(あさくら かすみ) 主な受賞歴 東 直己(あづま なおみ) 主な受賞歴 映画化作品 安部公房 (あべ こうぼう) 主な受賞歴 映画化作品 荒巻 義雄(あらまき よしお) 主な受賞歴 漫画化作品 有島武郎(ありしま たけお) 映画化作品 おすすめ作品 池澤 夏樹(いけざわ なつき) 主な受賞歴 石塚 喜久三(いしづか きくぞう) 主な受賞歴 石原 慎太郎…
www.twellv.co.jp「座頭市物語」シリーズの第2弾となる作品。監督は『悪名』(1961)、『眠狂四郎殺法帖』(1963)などの田中徳三。 故郷の笠間を訪れた座頭市が、剣の師匠・伴野弥十郎やその妹・弥生らと再会し、騒動に巻き込まれていく様子が描かれます。 座頭市の関係が深堀りされていくのが見どころ。市の師匠やその妹・弥生とのロマンスがストーリーに大きな関わりを見せています。 また、今作はシリーズ初のカラー作品に。色彩や陰影に意識を向けた演出の数々にも注目です。放送情報新・座頭市物語 BS222 トゥエルビ 2024/1/16(火) 20:00-21:55作品概要1963/日本 上映時…
今月も大映映画をつづいて観た。主に若尾文子出演作。映画: ●『ゴジラ-1.0』(2023)山崎貴:脚本・VFX・監督(2回観た。1回はIMAX) ●『パトリシア・ハイスミスに恋して』(2022)エヴァ・ヴィティヤ:脚本・監督(2回観た) ●『枯れ葉』(2023)アキ・カウリスマキ:脚本・監督Book: ●『アナーキスト人類学のための断章』(2004) デヴィッド・グレーバー:著 高祖岩三郎:訳 ●『ロリータ』(1955) ウラジーミル・ナボコフ:著 若島正:訳 ●『ロリータ、ロリータ、ロリータ』(2007) 若島正:著ホームシアター: ●『L.A.コンフィデンシャル』(1997)ジェイムズ・エ…
手討 [DVD]市川雷蔵Amazon 意外と初めて観る市川雷蔵。なるほど、魅力的な俳優さんだなあと納得。 この作品は岡本綺堂の『お菊と播磨』を八尋不二が脚色したもので、怪談の「番町皿屋敷」の怪談要素をなくした、武家の悲恋ものである。監督は先日観た『怪談雪女郎』の田中徳三。 時代は明暦2年。徳川幕府も落ち着き、世は泰平ムードではあったが、江戸幕府創立に力のあった旗本らは疎んじられているとの思いも蔓延していて、大名との対立も顕然化していた。 あるとき、城内で加賀藩の藩主が能を舞う上覧能が催されたとき、列席していた旗本の新藤源次郎(若山富三郎)が退屈のあまり大あくびをしてしまう。舞っていた藩主は源次…
今月は大映京都の「怪談映画」をいっぱい観たけれども、もうこれでおしまい。でも、しばらくは邦画を観つづけようと思う。映画: ●『ザ・キラー』(2023) デヴィッド・フィンチャー:監督Book: ●『消しゴム』(1953) アラン・ロブ=グリエ:著 中条省平:訳 ●『愛しすぎた男』(1960) パトリシア・ハイスミス:著 岡田葉子:訳 ●『熊 人類との「共存」の歴史』(2005) べルント・ブルンナー:著 伊達淳:訳 ●『象の物語 神話から現代まで』(1990) ロベール・ドロール:著 南條郁子:訳 長谷川明・池田啓:監修ホームシアター: ●『怪猫有馬御殿』(1953) 荒井良平:監督 ●『四谷…
怪談雪女郎 [DVD]藤村志保Amazon これは「怪談」というより、小泉八雲が「雪おんな」で書いた雪女伝説の正統な映画化という感じ。脚本は八尋不二で、オリジナルに「悪役」の地頭を登場させている。監督は田中徳三で、この人は「悪名」や「座頭市」を撮っていた方で本来はアクション・ドラマ系の方なのだろう。撮影の牧浦地志という方もアクション系の方だろう。また、美術監督の内藤昭はWikipediaにも「大映京都を代表する美術監督の一人」と紹介されている。前に観た『怪談累が淵』の美術はこの方だった。そして音楽は伊福部昭で、その音楽によって作品の格調が高められている。 主演、その雪女のゆきを演じるのが藤村志…
全4項目 ●代表作 ●「幻想映画館 超刺激的傑作ホラー&名作シネマ選」で語った主な映画155本 ・101本目 ●「幻想映画館完全版 高橋克彦迷宮コレクション」追加分で言及された主な映画56本 「牡丹燈籠(山本薩夫)」より 全4項目 ●代表作 小説「火怨 北の燿星アテルイ」、 「炎立つ」等 小説家 等で活躍する高橋克彦が語った・影響を受けた・好きな映画。 ●「幻想映画館 超刺激的傑作ホラー&名作シネマ選」で語った主な映画155本 ※イラスト:丸尾末廣(丸尾末広) ※後に増補・改題版「幻想ホラー映画館 超刺激的傑作&名作シネマ選」「幻想映画館完全版 高橋克彦迷宮コレクション」も出版 ・本文150本…
剣の修練のみを心懸け取憑かれた鬼の様な青年剣士、周作の数々の勝負を経て無類の境地に達するまでの姿を描く、格調高い時代劇。 (Prime Videoより引用) 監督:田中徳三 出演:市川雷蔵高/千穂ひづる/高野通子/天知茂 剣に賭ける 市川雷蔵 Amazon 悪党を退治した際、赤子を助けることができなかった千葉周作。それからもひたすらに剣の道に邁進するのだが……。 さて、ついに、市川雷蔵の映画である。ちなみに「雷蔵を最初、どれから観るか」で、けっこう今後の映画鑑賞の方向性、決まってしまいそう(なにが?)である。僕は『炎上』を観たときは、すごいな〜! と思ったけど、どこまでハマらなかった。そして今…
ウィキペディア『陸軍中野学校』 https://ja.wikipedia.org/wiki/陸軍中野学校 陸軍中野学校 - Wikipediaja.wikipedia.org 陸軍中野学校は、大日本帝国陸軍の情報機関の一つで、諜報や防諜、宣伝など秘密戦に関する教育や訓練を目的とした軍学校である。かつての所在地は東京都中野区中野4丁目付近で、校名の中野は地名に由来する。偽装用の通称号は東部第33部隊。 概要 沿革 創設の動きは1937年(昭和12年)、戦争形態の加速度的進化で謀略の重要性が増し、日本が世界的な潮流からの停滞を余儀なくされることを怖れた岩畔豪雄中佐が、参謀本部に「諜報謀略の科学化」…
押井守は学生時代に年間1000本の映画を観たらしいんすが、何十年も前にそのエピソードを知って凄いと感心したんすが、三本立ての映画を毎日観れば、確かに一年間で1000本以上いく計算なんすよね。最近はネットなんかで家に居ながら手軽に映画が観れるんで、年間1000本は無理っすが、私もけっこう本数観てるっす。映画とドラマをけっこうな本数観てるんすが、若い頃は面白くない作品だと思っても最後まで集中して観ていたんすが、最近はダラダラと流し観て面白くない作品だと思ったら途中で観るの止めちゃうし、色んな作品を次から次へと消費していってるんで、ちょっと前に観た作品のことをよく憶えていないし、同じ役者が出てたり内…
以上、『座頭市二段斬り』(大映京都1965:井上昭)より 『座頭市二段斬り』(大映京都1965:井上昭)を、国立映画アーカイブ(NFAJ)長瀬記念ホール OZUにて見る。「逝ける映画人を偲んで 2021-2022」特集の1本。310円。座頭市二段斬り(84分・35mm・カラー) 追悼:(監督)井上昭、(出演)木村玄(大館甚吾) NEW(ニュープリント) 「座頭市」シリーズの第10作。盲目の侠客・座頭の市(勝)が、師匠の仇討ちを果たすため正義の剣を抜く。『幽霊小判』(1960)で監督デビューした井上昭は、プログラム・ピクチャーに大胆な映像表現を盛り込み「京都のゴダール」という異名をとりながら長ら…
必殺仕置屋稼業 第24話「一筆啓上 血縁が見えた」(脚本:猪又憲吾、監督:田中徳三 (C) 松竹)より 仕置を終えた主水だったが、せんとりつがこんな恐ろしい質問をしてきた。文字通り主水は戦慄した。 中村りつ「お隣からちゃんと聞いてます。このところ、特別の任務もないとか。」中村せん「婿殿、こうなっては仕方がありません。この数年来、夜勤と称してあなたが何をしていたか、私どもにはよーくわかっているのです。人様にも言えないような恐ろしい事を。」 まさか裏稼業が発覚したのか? 中村主水「では、私の夜の仕事を?」 その反応はというと 中村りつ「悔しい。」 思わず 中村主水「え?」 と聞き返す主水に 中村り…